新曲発売週という事で触れていなかったが、今週もしっかりドラマ「君が心をくれたから」は放送されてまして。『何色でもない花』がフル解禁ということで事前には劇的に物語が動いて劇中でも曲後半が鳴らされると読んでいたけど全くそんなことはなかったぜ。第5話までと同様の丁寧なテンポで今週の第6話も描かれていました。
そんな中で、余貴美子演じる雪乃(雨の祖母)が雨に向かってボイスレコーダーで今日1日どうだったかを訊ねるシーンが印象に残った。何のことはない、その数日前にヒカルが
『みんなどんな1日だったかな🏻』
と呟いていたのとちょうどシンクロしたからだ。タイミング的に言えばヒカルが第6話までの脚本に目を通し…てた可能性は低いか。「最愛」みたいなミステリ要素の強い作品でも序盤の脚本だけで最終回に最高に輝く歌を作れる人だからな、わざわざ中盤の脚本は確認しないだろう、たまたまよく似た事を言ったというだけか。寧ろそうである方が、ヒカルとこのドラマの相性の良さを裏付ける気がしてきて僅かに良い。
そして、『何色でもない花』自体にも、
『ああ名高い学者によると
僕らは幻らしいけど
今日も
I’m in love with you … 』
という歌詞が出てくる。どうにもここ、インターネットミームとしての「今日も一日」を連想してしまうのだけど、いずれにせよここは「それはそれとして」や“by the way” 、“anyway”みたいな切替の一言なんだとおもう。『今日も』。
学者さんは実在が幻想がといろいろ言っているけれど、毎日を生きる私たちに大切なことは、僕が君に恋してるっていうその事実だよ、という意味にとっていいかなと思われる。これは2番の歌詞だが、1番でも
『ああそんなに遠くない未来
僕らはもうここにいないけど
ずっと
I’m in love with you …』
という風に歌っている。こちらも、自分たちの存在は永遠ではないけれど、今日感じる愛は永遠であるような、そんな感覚があるよ』とそんなことを歌っているのだと思われる。
これは、『Eternally』の
『いつまでも側にはいられない
この瞬間だけはずっと永遠に』
の一節に通じる…というかほぼ同じ意味だよね。なので、ヒカルが
『こんなにストレートなラブソングを書いたのはいつ振りだろう』
というコメントで念頭においていた歌の中には、少なくとも『Eternally』がひとつあるのではないかなと、そう思うのでありましたとさ。確かに、23年振りともなれば『いつ振りだろう』って言いたくもなるわな。