アーチ・エネミー - Wikipedia
記念すべき1stアルバム。CARCASS亡き後(死体が亡くなるってのも不可思議じゃのw)、この「様式化CARCASS」の登場は当時掛け値なしに衝撃だった。いやもう何が凄いって、もちろんマイケル&クリストファー・アモットのツインリードはとんでもないが、それ以上に凄まじいのはダニエル・アーランドソンのキレッキレのドラミング。
デスメタルというには疾走感抜群のスピーディ極まりないフィルの数々が、この音像の獰猛さを決定づけている。1994年、
IN FLAMESの超々名曲“Stand Ablaze”で彼のプレイを聴いて以来、このドラミングがまた聴けるのはいつの日か、と心待ちに(というのはちょっと誇張だけれどねん)していたが、まさかこんなところで聴けるとは思ってもみなかった。ファスト、ファスト、またファスト。その中で泣きのギターやアコースティックまで挟まれて叙情性が演出される。確かに、これはCARCASSの後継でありながら、もっと洗練された、様式化された
サウンドだ。メ
ロディック・デスとも違う、
デスラッシュの狭間から沸き立つ叙情の嵐。ライヴはこの頃まだまだだったらしいが、スタジオ盤では既に来るべき未来が捉えられていた。
(92点)