無意識日記々

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いっつ・おとなちっく♪

15歳でデビューして今30歳なのだからそりゃ大人になる訳だけど、それをこんなに取り上げられるってのはどう考えたらいいものやら。皆16歳のイメージが強いままなのかしらん。

でも、番組名は「クマパワーアワー」。いいんだろうかこれで。名は体を表すというが、いや中身さえよければ名前なんても何でもよくなっていくパターンなのか、やっぱり合ってないよねーと言われ続け…あれ、そう言ってるの俺だけじゃね? なら別にいーかー。

ただ単純に、こんな番組をやり続けてると普段くまくま言ってたのがリアリティがなくなっていくというか…大丈夫か。お馴染みの杞憂だな。


さて、ではもっとシンプルなネタを書いておくか。何故番組の最後にT-REXの"Ballrooms Of Mars"を掛けたのか。ギターソロが気に入ってるから…というのがいちばんの理由だと思うが二番目以降の理由を考えてみる。

タイトルに"Mars"がついているからにはマーク・ボランの親友であるデヴィッド・ボウイの事を意識しているのだろうし、歌詞の中にはボブ・ディランジョン・レノンの名前も出てくる。レノンの名前については皆あのWild Lifeでカバーした"Across The Universe"の作曲者という事で反応する向きも多いだろう。

しかし、ここで注目したいのは、もう一人、ディランやレノンのようによく歌の歌詞に出てくるような事はたぶん滅多にない人の名前が出てくる。その名はアラン・フリード。余り名を知られているとは思わないが、全世界に"ロックン・ロール"というキーワード(キラー・ワード、かな)を広めた事で知られるアメリカの伝説的白人DJである。

彼の名が歌詞に出てくる事が重要なのではないか、アラン・フリードのように、人種や差別の壁を乗り越えて愛する音楽を世に広める精神に共感してこの番組をやっていきますよ、という控えめな所信表明代わりの選曲だったのではないか―とそう考えてみるのはどうだろう。

考え過ぎか。だな。

しかし、第1回からセクシャル・マイノリティのカミングアウト話をするなど、そこらへんは意識して取り上げているようにも思う。私自身にもこの間、波打つラジオ話の中に唐突に同性愛者に関するエントリーを連載した経緯がある。特にヒカルが番組でこういった話題を取り上げると予測していた訳でもないのだが、例によって奇妙な符合ではあるし、そこに何らかの連関を想像しても罪ではなく罰も当たらないだろう。

しかし、あのリラックスした番組の裏側というか内側というかに、そのような"静かな精神"が宿っている、と想像するだけで番組に対する態度がほんの少しばかり引き締まるようにも思う。黒人差別と戦い続け疲弊していったアラン・フリードのようになって欲しいとは一切思わないが、マイノリティに対する優しく強い眼差しをそこに感じながら番組を聴いた方が、ほんのちょっぴり幸せ感が増す気がする。


…でも次からは一杯飲みながら番組やろうかとか言ってたわなぁ…やぱ穿ち過ぎかな…。