無意識日記々

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エリザベスフレイザー&コクトーツインズの魅力

そうだな、あと飲んだくれタイトル候補としては「Kuma Power Sour」なんかもいいな。まるで「Hikki's Sweet&Sour」の続編みたいでいいじゃないか。同じInterFMだし。それなら「Warning Hikki Drunk」とかでもいいかな。いやこれは本気で危ないか。そりゃまぁさておき。


熊泡六はスコティッシュ・バンド特集で私の気分が盛り上がったかと思いきや。何とも妙なテンションになってしまった。昨晩は今後の無意識日記を睨んで敢えてうざめな、鼻持ちならないトーンで何度も呟いておいたと正直に告白しておく。予防線という奴だ。

先般から「もし英国特集だったら拍子抜け」と書いてはいたが、違った意味で何となく梯子を外されてしまった感じ。だってお馴染みの曲ばっかりなんだもん。熊泡の魅力といえば、私にとっては自分の知らない良質な音楽に出会える機会を得られる事だった。しかしこれがコクトーズにブルーナイルとくれば。冒頭2連発がピンクオレンジレッドとローレライだなんて気恥ずかしくって仕方なかった。何ていうの、学校できょうだいとバッタリ出会してしまった時みたいな。或いは、つぼんじゅーるで遂にみかしーとの共演が叶ったゆかちんの言葉を借りれば「家族に仕事場を見られた」みたいな。そんな感じ。どんなだよ。

んで最後の3つめがやっとモグワイということで、「やぁ、彼らの曲だったらそんなに知らないな。どれどれ。」と耳を傾けたら選曲は「キリング・オール・ザ・フライズ」(誰かファイルズって書いてた気がするけどそのタイトルもいい!)、即ち「総ての蠅を殺して」――ってそれ昔己が呟いてた奴やがなっ。初耳ちゃうわっ、とラジオに向かって突っ込んでしまった。とほほ。


…んでも、こうして書き下してみると滅茶苦茶番組を楽しんでるな俺…よかったんだなこれで…「もっとヒカルちゃんのトークが聴きたい」と尤もな意見を寄せてくれている皆さんすいません。めっちゃ楽しいんすこの音楽番組。


最後にもうちょい真面目な話題にも触れておこう。今回Hikaruのお蔭で、英語圏の人たちもリズの歌う歌詞が聞き取れない事がわかった。ずっと(でもないけど)気になっていたのだソコ。私なんぞはコクトーズに耳を傾ける時に言葉を聞き取ろうなんて思った事がなかったから、いや、そもそもコクトーズに歌詞があるだなんて発想もなかったから、そう改めて言われるとやっぱりそうなんだなーと溜飲が下がった。

なんでこんなヴォーカル・スタイルなんだろう、というのと、この独特な魅力は一体何なのだろう、という2つの疑問が必然的に湧き上がるが、私は1つの答えでその2つの質問にこう答えたい。恐らく、エリザベス・フレイザーのヴォーカルスタイルは、"歌から言葉が生まれてくる瞬間"を擬似的に表現しているのではないだろうか。彼らが意図的にそうしている訳ではないだろうが、それはまるで感性と感覚の海に溺れているようで、しかしまにまにふとソラミミで言葉のようなものがふと耳に飛び込んでくる。或いは羊水の中を揺蕩いながら、外界の音に耳を澄ましているような、そんなイメージがコクトーズの音楽にはあるように思うのだ。誰もが知っていた、みんな体験していて忘れ去っていた記憶を呼び醒ますような普遍性、そここそがエリザベス・フレイザーの歌声の、コクトー・ツインズの音楽の魅力なのではないだろうか。言葉が歌から生まれた瞬間、それは永い人類の歴史のどこかで必ずあった出来事だろう。そこを"思い出させる"プリミティビティ
Utada Hikaruを魅了するのも無理のない事だと思われる。