無意識日記々

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やぼんじゅーる

「In The Flesh 2010 footage」は本当に素晴らしい作品で、その魅力を余す所なく語り尽くすには少々余白が足りないのだが(フェルマーかっ)、一点だけ、画竜点睛を欠く所がある。ぼくはくまがない事だ。

そもそもニューヨークとロンドンでは歌っていないのだから収録される筈もないのだが、私が観たホノルルではワンコーラスだけだが歌ってくれた。というか、みんなで一緒に歌った。

正直、あの夜はこれがあるかないかで大違いだったと思う。そこからの"Come Back To Me"の盛り上がり方といったらもう。同曲はハワイローカルのFM局のチャートでNo.1を獲得したとかで大変な人気曲。いやはや、みんな歌をよく知っているせいなのか大声で歌い上げる。更にそこから"First Love"まで歌い上げるんだから驚いた。日本語ネイティブなんて観客のうちのほんの一握りだし第一日本人は宇多田ヒカルのコンサートでFirst Loveの時に歌ったりしないだろう。ほんに吃驚した。

その、"合唱また合唱"の流れを作ったのが、今思えばぼくはくまだったんだなと思う。あれで会場があったまって一体感が高まった。まるで魔法の曲である。何故10公演総てで歌わなかったのかは謎だが、WILD LIFEではきっちり要の位置で歌っていたし、LIVEで歌いたくない訳ではないようだ。てか短いんだしセットリストに入れるのカンタンなんじゃねーの…

という訳で、ぼくはくまさえ入っていれば、In The Fleshは完璧だったといえるだろう。そこが惜しい。実に惜しい。今更言っても仕方がないけどね。取り敢えずこれからIn The Flesh 2010を観る人は、Come Back To Meの直前にWILD LIFEのぼくはくまでも差し挟んでくれれば…うーん、やっぱり違和感があるか。確かくまを歌ったのはホノルルだけではなかったと思うが、そんな事は抜きにして本当にPreciousな夜に居合わせたもんだなぁ、と今更ながら実感する。LIVEは一期一会、その時その場所に居合わせるしかないのだ。

それを知った上で、敢えてLIVEの実況録音盤を楽しもう、というのが今回の熊淡の趣旨だった…なんて風に書くと我田引水が過ぎるけれど、一度も観れなかった過去の名演を今こうやって味わえる、という楽しさを、Hikaruは番組を通じて痛感した筈である。ならば、Hikaruは我々現存するファン相手のみならず、これからHikaruに興味を持ってくれる未来の人たちの為にも、出来るだけLIVEは録音録画してリリースするようにして欲しい。ベストは全公演MP3音源ダウンロード販売だが、そこまでいかなくとも、毎ツアー毎にDVDを出すのは可能…って今までも基本そうしてきてるな。それが出来ていないのは初期の幾つかの特別なライブだけ…、だったんだけど、これも、FL15におけるLUV LIVEの公式音源化&映像化の発表によって、今後の"発掘作業"に期待が持てるようになってきた。実にいい流れである。あとは、実際にHikaruが復帰してライブをやるだけ…なんだが、今はこれがいちばん難しいんだよね。一体
いつの日になるのやら…それまで、過去のLIVE作品を味わっておく事にしましょうぞ。