無意識日記々

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未来はどこへでも続いてるんだ

日曜日のラジオ放送を聴いていて、タイムラインがいちばん盛り上がったのは三宅さんの最後の発言だった。リアルタイムまとめツイートでは敢えて外したのだが、やはり、ヒカルの復帰に関して「もうすぐかもよ」と言った事について皆反応しない訳にはいかなかったようだ。15年前の話に花を咲かせていても、なんだかんだで"今"のヒカルに関心があると知れて嬉しかったよ。私がそれ喜んでどうするって話だが。

991万枚セールス、という数字の驚異・脅威について語られるが、まぁだから何、というのが残念ながら現実だ。その数字に比して、現実の宇多田ヒカルの影響力はさほどでもない。実際にこの数字に相応しい影響をもつのは、マスメディアの作り出した宇多田ヒカル知名度だけである。ツアーをやっても他の超ビッグアーティストたち―ミスチルやB'zに動員数は足元に及ばないし、後続に与えた音楽的影響はブルーハーツX JAPANに較べれば些細なものだ。どちらかといえば音楽的には孤立した立場での大ヒット…それこそ藤圭子井上陽水なんかの系譜(という言葉もどうかと思うが)に連なるアーティストなのかもしれない。

そういう孤立感の中で、デビューから15年経っても"現役感"を出すのは容易ではない。ただ、松任谷由実のように、荒井時代から数えれば15〜20年目くらいに売上的なピークを迎えたビッグアーティストも居るので、前例はない訳ではない。第一、ヒカルみたいな規格外の存在に対して前例の有無など殆ど意味を持たない。彼女が成し遂げれるなら成し遂げるのである。

幸い、年齢的には何の問題もない。YUKIaikoをみていると、実年齢よりイメージの方が大事なんだなと思う。だからといってステージで年齢をバラすのはどうなんだ田村ゆかり、という思いもあるが、30代だからとか再婚だからとかは、さっき書いたように知名度に関しての話であって、要は虚像のやりくりである。15年前の狂騒を過去のものとして、本当に強固なファンベースを作り上げていく為にはこれからやらなければならない事がやまほどある。

つまり、まだまだこれからアーティストとして、ミュージシャンとして、商業的にやらなければならない事は山ほどあるのだ。その為には、マスメディアの作った知名度に関しては捨象して考えねばならない。最初に存在を知る為にはマスメディアは非常に重要だが、99%の人にとっては「宇多田ヒカル?あぁ知ってる知ってる」で止まるもの。そこから先は、15年経ってもまだまだ未開拓だといえるのではないか。それに、そろそろヒカルからすれば"息子・娘"世代の子たちが本格的にデビューしてくる頃合でもある。15年前は自分が14〜15歳でデビューしてたんだからね。それを思いながらFL15企画や甘酔を眺めていると不思議な感覚がある。今、甘酔のヒカルと同年代の誰かが隣のラジオで喋って曲をかけているかもしれない…ユニバーサルレコードからとなる"4度目のデビュー"は、そんな状況の中で為されるのかもしれない。未来に目の向く15周年企画。真っ最中です。