TV Mixesが素晴らしい。何より、これを制作してリリースしようと思ってしてくれたスタッフの皆さんに感謝したい。どうも有り難う。有り難う。前々からヒカルの作品の、アルバム全曲のインストゥルメンタル・バージョンを収録したアルバムの発売を待ち望んでいたので(こうやって日記を書いていると、それが嘘でない事が証明できて便利だな)、まさに「夢が叶った」というDiscである。いやはや、言っておくものだ。嬉しいねぇ。いや嬉しい。
とはいえ最初に頭に思い付いた感想は「これもハイレゾ配信してくれんかなー」という事だった。4000円即購入決定なんだが。なんだかんだで今回の再発企画、私が普段(ってまだ一週間しか経ってないけど)聴いているのはハイレゾ音源である。前も書いた通り、15年前のオリジナル盤とSHM-CDの差ほどにはSHM-CD版とハイレゾの差は大きくないし、また、曲によってはSHM-CD版のサウンドの方が合ってるんじゃないかと思われるものもあるにはあるんだが、総体的にはやはりハイレゾがいちばんいい音になっているとはいえるのだからそれをチョイスするのが基本だ。そして、それに慣れてしまった耳にはTV-Mixのサウンドが如何にもCDだなぁと感じてしまうのである。数日聴かなければ気づかなくなる程度の違いしかないんだけどね。
…という感じで「次なる贅沢」を語り始めるのは、私がこのTV Mixに満足している証拠なのだろう。昔レベルEという漫画で「ゲームシステムの不満点を語り始めたらそのゲームにハマりだした兆候だ」みたいなネタがあったが(多分作者の実感なんだろうな)、今の私はそれに近い。「どうせならこれのハイレゾも出してくれよ〜」と口を尖らせながら笑みが止まらないという。相 当 に 気 持 ち 悪 い 。
もしかしたら、「ヒカルは歌手で、音楽は歌がメインなのに、その歌がないミックスを聴いて何が楽しいのか」と思う人も居るかもしれない。それには私は、「"For You"の歌詞みたいなもので、お目当ての人が不在である事で気付かされる事も沢山あるんだ」と答えるのがいちばんシンプルかな?と思っているのだがいざこの点について、つまり、"カラオケ・アルバムの魅力"について語り始めたらきっとかなり長くなってしまうだろう。なので、今回は一点だけ強調しておきたい。
見ての通りTV Mixのリリースでテンション上がりまくりの私だが、実はカラオケアルバムの中でいちばん"要らなかった"のはこのFirst Loveだった。理由は至極単純で、ヒカルの作ったサウンドが全作品中いちばん少ないからだ。それはヒカルがインタビューで答えているのと同じなんだけど、そこにこそこの作品の魅力があるのだと思うのだ。次回は、それについて語ってみようかな。それはまるで、『散らかった部屋に帰ると 君の存在で 自分の孤独確認する』ような、ものなのだ。