今日は「SAKURAドロップス/Letters」の発売記念日。もう干支を一回りしたのか、と言うべきかまだ12年と言うべきか、あっという間という気もしない代わりにそんなに昔の事でもないような…と思うのは、未だにこの2曲が"現役"だからだろう。
WILD LIFEでこの2曲が演奏されたのは不思議ではないが、In The Flesh 2010の数少ない日本語曲枠の中でSAKURAドロップスが選ばれたのは何故だろうか。
まず、同ツアーでの日本語曲は"満遍なく各アルバムから"選ばれていたという事実がある。1stから初恋オートマ、2ndからキャンシー、3rdからはこのSAKURAドロップス、4thからはPassion、5thからはStay Gold(とぼくはくま)といった具合に。これが結果論なのかどうかは定かではないが、英米欧のファンにとっては殆どが初ライブだった筈なので、各段階で・各時期にファンになった人たちの思い入れに応えるには良策だったように思う。だからキンハのSimple And CleanとPassion/Sanctuaryは外せなかったんだな今から考えれば。
日本語曲は、全体的に静かな、バラードめの曲が選ばれている。いちばんアップテンポなのがキャンシーだという。日本のライブではお馴染みの(といえる程回数やってないんだけど)むびのんもリスクもトラベも美世界もやっていない。SAKURAドロップスもその傾向を反映した選曲だともいえる。
実際、このツアーの"主役"であったThis Is The Oneの楽曲自体が、Hikaruの歌唱力を活かした哀愁の旋律に彩られたオーソドックスなスタイルがメインであったから、その雰囲気に馴染むようにとの意図があったように思う。LettersやCOLORSをバラードでやろうとするとストリングスがあった方がいいが、バンドのみのIn The Fleshではそれはかなわない。ならば、鍵盤を弾き語りすればサウンドが成立するSAKURAドロップス(とStay Gold)が選ばれたのも自然な流れだったのかもしれない。
にしても、そうか、こんな時期の発売だったのねこのシングル盤は。最初に聴いたのは4月だったから、ちょっと感覚が違っているな。カップリングがある訳でもないし(両A面)、2曲ともテレビでパフォーマンス済みだし、何よりヒカルがグロッキーで笑っていいとも欠席で代打照實な一週間だったから、あんまりシングル盤云々という気分ではなかったのかもしれない。
毎年5月はこんな感じだ。これは、アーティスト活動のサイクルのせいではなく、Hikaruのバイオリズムなのだろう。2011年以降も、毎年5月はツイートが少ない。というかほぼない。あれ?「ツイッターまだやる」の一回のみか? それ位少ない。何がどうなって5月なのかはわからないが、これからはそれを逆手にとって、毎年5月はオフにしちゃえばいいんじゃないかな。こういうのは「5月の宇多田は動かない」というイメージを定着させてしまえば何とかなるものだ。だからっていつも「今月はオフです」って置き手紙だけってのも寂しいもんだけどな。