無意識日記々

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商品消費消滅に意気消沈中

情報をいっぺんに出すのはマスメディア対策だ、兎に角まず注目を集めなければ話にならない、と以前書いたが、これはつまり、何もしなくても普段から直接アクセスしにくるような熱心なファン向けのやり方ではない、という事だ。

同じ情報量を、熱心なファンに向けてリリースするなら、時間帯を分けるとか、日をおくとか幾つか工夫するだろうな、私なら。毎日いちアーティストごとに紹介する、という案も、面倒ではあるが購入を決めている人や、買うかどうか迷っている人には効き目があるように思う。

問題なのは、その、一般大衆に向けたアピールをしたとして、果たして誰が見向きしてくれるのかという点だ。ずぅっと言ってきているように、この国には所謂"J-Pop市場"というのが存在しない。不思議な感覚だが、あれだけテレビにも出てお茶の間に浸透しているジャニーズや秋元康プロジェクトの皆さんのやっている商売はかなりコアなファンに向けたものだ。熱狂的な支持者を生み出す事で規模を維持している事にはかわりがない。

AKB48のCD売上が象徴的なもので、あのうちの何%かは、彼女らに興味があるかどうか関係なく、曲単位で購入した層の分も含まれている。規模として十分かどうかはわからないが、確実に"市場の中で"の消費があるのだが、熱心なファンたちの複数枚買いによってほとんど掻き消されてしまっている。商売的には、全く正しい。

それを、宇多田ヒカル陣営は、"市場の中"をメインにして売り込もうというスタイルで今回も来ているのだ。それが"正しい"ことかどうかはわからないが、例えばくまちゃんUSBなんかは大衆ガン無視の商品なのだから、熱心なファンに向けてのプロモーションこそが大切だ。今回はそうなっているとは言い難い。今のところいちばん効果が出ているのはヒカルの"本命"発言なのではないか。まぁそれがあればもう十分だから何もしていない、という事なのかもしれないが。

そこらへんは、売上の数字が物語ってくれるだろう。ユミちんの最新作は初週4.2万枚だった。テイラー・スウィフトとどっちが売れるだろうと思っていたが、負けてしまったな。あっちは確か初週5万枚越えである。初週売上の世界記録300万枚を誇…別に誇ってはないか、の人の事を書く日記で5万枚前後の話というのは如何にも景気がよろしくないが、これが現実である。

ヒカルが新作を出す場合でも、これくらいのスケールになるかもしれないと認識しておいた方がいい。マス自体が消滅してしまってはいない事は、今年のアナ雪のヒットでよくわかる。問題は、商品を消費するか否かという話なのだ。裏を返せば、大ヒットの可能性はまだまだあるとも言える。でもまぁまずはその前に宇多うたの売上を伸ばさないとね。このままだと赤字だぞ〜ぉ。