無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

「ライヴ・ラジオ・ライブラリ」

昨日からApple Musicのサービスが日本を含め始まったようだ。記事を見る限りは事前の煽り通りの内容らしいが、まだ私は様子見かな。

"パーソナル・カスタマイズ"をキーワードのひとつとして扱ってきた手前、レコメンドの手法がどのようなものになっているのかには興味があるところだが、アルゴリズムと人力の併用であるようだ。

アルゴリズムといえばアマゾンのレコメンドがシンプル。「この商品を買った人はこちらも勝ってます」だけである。これが案外いい精度だから困ったものだ。あれ以上アルゴリズムを複雑化して果たしてどれくらいの精度が達成されるのやら。

人力というのが今のところよくわからないが、早い話が「ITに強いDJ」という事か。統計を駆使して新曲を次々と細かくジャンル分けしていく、って感じかなぁ。

聞いていると、結局、サブスクリプション・ストリーミング・サービスって今までのインターネット・ラジオを組織化しただけに思えてきた。今までは熱心な人だけが自力で検索して好みのステーション(選曲者/DJ)を探し当てていたのが探しやすくなった、というか。えらいまわりくどいけど。

まわりくどいといえばradikoなんか凄いよね。わざわざGPS認証まで使って端末の所在地を確定してストリーミングするラジオ局を割り振ってるんだから。向こうの事情は多々あるのだろうが、リスナーには何の関係もない。インターネットならどこの局だろうが音声ストリーミングは容易なのに技術を駆使して遮断しているだけだ。

つまり、なんだろう、色々ゴチャゴチャやってるけど今のところラジオの新形態を模索中、というだけな気がする。

レコードからテープやCD、MDという風に変化し"ライブラリ"の物理的形態は変化し続けてきたが、ipod Classicに至っても利便性が上がったというだけで基本的な"所有感覚"は変わらない。いや、フィジカルがないと所有欲が満たされないという感想が多いのは知ってるけどね。


結局、この100年余り、蓄音機と無線の発明以降は音楽の楽しみ方は「ライヴ・ラジオ・ライブラリ」の3つで構成されていて、2015年の今になってもそれは変わっていないという事。サブスクリプション・ストリーミング・サービスはそのうちのラジオとライブラリの中間或いは統合を狙っているようだけれど、それだとまだまだ上手くはいかない気がする。ラジオ・サービスなのかライブラリ・サービスなのかをハッキリさせないと戸惑いの方が大きいんじゃあないかなぁ。