無意識日記々

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この話題もうウンザリだと思いつつ。

んもう、東京五輪エンブレム問題は連日トップニュース扱いなんだね。こちらとしては珍しく時事問題の話をする事になってしまっている。

元々は、@hikki_staffツイートで、今回エンブレムを担当してる人はFlavor of Lifeのジャケットを手掛けた方なんですよ的な事を触れていたから、あぁじゃあおめでたいことなんだねという感じだったのだ。先述の通り、私個人はFoLのアートワークに関してはピンと来てなかったから(当時の日記でも当たり障りのない取り上げ方しかしていない)それ自体には特に感慨もなかったのだが、騒動になったあたりから「あーどうしよ」となった。いやまぁ、相変わらずデザイン自体には興味はないのだが。

一方で、今回のスキャンダルはこの日記でずっと取り上げている「マス・メディアの怖さ」と「当世インターネットとの付き合い方」という2点において"格好の"反面教師例となっていて、その点は興味を惹かれる。他山の石とはそういう事だ。

今時、ここまで両方に疎い陣営も珍しい。というのは、Windows95から20年、テレビ放送が始まってから60年(だっけ?)である。それだけの年月を経ていれば、ある程度の年齢にまでいった人ならマスメディアともネットメディアとも無関係な人生を送っている筈なのに。ここにきて関わりをもつというのが因果というか何というか。

本来何の問題もなかったのだ。デザイナー同士で賞を分け合っているうちは。それが、半世紀ぶりの五輪自国開催という"異常事態"に直面して、本来交わらない筈の世界同士がかかわり合ってしまった。そうなるとどうしたって"力のある方が勝つ"話になってしまう。本来、勝ち負けなんてどうでもいいのだが。そんなのは五輪競技中に追究すればいいのだ。で、今は力較べの段階だ。

若い人は知らないかもしれないが、恐らく、五輪組織委員会はここからが強い。スケープゴートを作り問題をはぐらかし、いつのまにかなかった事になっている。「あれだけ報道があったのにいつのまにかうやむやになっちゃったね」「そういえばそんなこともあったなぁ」という反応が返ってくるようになる。エンブレムは撤回されたが、それは「どっちゅことない」話でしかない。マスメディアやインターネットも、力比べで必ずしも勝てるとは限らない。

まぁだからそれはいいとして。関係ないし。我々は、ちゃんとネットやマスメディアとの付き合い方の方を学んでいこう。単純にいえば、世界の"悪意"の存在を認める事だ。充実した人生を送っている人は「そんなことしてなんになる」とすぐに口に出すが、なにかにならなかった人生をなんとかして受け入れる為にはなににもならなかった結果に囲まれて「自分のせいではない、これが普通なのだ」と言い聞かせなくてはならない局面にもなるのだ。自覚的か否かにかかわらず。そういった心理を理解しなくてはいけない。いや、理解したくないならそれも構わないが、無防備だよ。

どうにも、心の優しい人にそういう"勘違い"が多い。毎度言っている事だが、集団的意識と集団的無意識は自然現象と捉え、「そうなっているからこう対処する」と考えるべきだ。台風が来たら家屋でやりすごそう、という風な。それを「台風に"こっち来んな"と言ったら逸れてくれる筈だ」と言うのは、呪術師の時代なら兎も角現代では通用しない。無謀にも嵐に立ち向かって撃沈するのはもういいだろう。ただ、力があるなら台風に台風をぶつけて打ち消す事も将来は出来るようになるかもしれない。それまではしのぎ方を覚えて対処した方がいいと思うよ…。