無意識日記々

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雨だねぇ。

2月ももう二十日か。Movin' on without youから17年、Can You Keep A Secret?から15年、ヒカルの5から12年、NY Showcase Gigから11年、Keep Tryin'から10年、Flavor Of Lifeから9年、Heart Station/Stay Goldから8年、みたいな月だ。こうしてみると盛り沢山だな。シングル盤は発売されなかったが、Come Back To Me がリズミック系のラジオでかかっていたのが7年前、というのも加えておきたい。3月にアルバムを控えていたケースが4回あるから、こうなる。なかなかに、高揚感とともにある月だ。

しかし、ヒカルの5は一風変わっている。WILD LIFEもまた一個所だけだが、「2DAYS」というのは如何にも普通で違和感がなかった。しかしヒカ5は同じ場所で5日間、しかも少し飛び飛びである。なんか、過去を振り返っても、こんな"変な一週間"は無い。多く見れた人は何回見れただろうか。

ツアーではないので、全国からファンが集まる。それだけでも異様なのに、その高揚感が一週間というのは、もう二度とないのかもしれない。

ヒカルのライブはいつだって特別だが、泣き出して歌えなくなって引っ込む姿は、もう金輪際見られないかもしれない。若いファンはそんな出来事があったなんて知らなかったりするかもね。ヒカルの5の最終日、2004年の2月10日に、“幸せになろう”を歌っていたヒカルがそうなったのだ。懐かしいな。

21歳になったばかりの女の子のする事だから、と言ってしまえはするが、宇多田ヒカルだ。意外は意外だった。何故泣いてしまったのか、真相はわからないままだ。もしかしたら、今ヒカルに振り返ってもらっても、正確なところはわからないかもしれない。

その場に居合わせた幸運な人間の1人として思う事は、…特にないな。何も感じなかったのではなく、当時ライブレポを書いたのでそれでいいと思えるからだ。思う事といえばつまりそれである。「書いておいてよかった」と。12年前の自分の気持ちなんてわからない。ましてや他人のをや。書いておけば、不完全であっても幾らかは再現が出来る。感情は一期一会だが、似た何かなら起こせる。それは結構、悪くない。

だから今日もこうやって書いている。また「ヒカルの5」みたいな変わった時間がやってきた時があったとしても、こうやって、かわらず書き記しておくとしよう。その時が来るまでは、ただ静かに待ち続けるだけである。雨だねぇ。