イチローのメジャー通算安打数が2950に到達したと。3000安打まであと50本。レギュラーで出ずっぱりだった全盛期なら「あと1ヶ月で」と言えたのだけれど、今季の起用方法だとシーズン中の達成が危ぶまれるレベルか。それだけ衰えたという事だが来季日本のプロ野球でプレーしても首位打者獲っちゃうんじゃないかというレベルでもある訳で、彼我の差は如何ともし難い。
ヒカルの歌唱力は最早史上最強レベルだが、Hikaruの歌唱力に関しては、同等以上に歌える人は何人も居る。少なくとも、歌唱力だけで注目を集められるとまではいかないか。「日本人にしては随分うまいじゃないか」とは言われそうだけれど。しかし、これが作詞作曲プロデュースまで出来るとなるとぐっと減る。とはいえ、海の向こうにはそれらが総て超一流という変態が居てたりします&しましたが。スティービー・ワンダーとかマイケル・ジャクソンとかね。
前に『花束を君に』には英語バージョンがあるかもしれない、と書いた事があるが、願望入ってるわな。今の歌唱力で英語の歌を歌ったらどうなるか聴いてみたい、と。『光』と『Simple And Clean』を引き合いに出してるのはそういう意味合いもあるのかもしれない。今回の2曲は本当に端から端まで日本語尽くしで、英語の歌唱は聞かれない。しかし、『桜流し』の『Everybody finds love in the end.』の一節だけで、今のHikaruの歌唱力の破壊力を推察する事は、出来るかな。
干支一回り昔頃は、全米等でどこまで通用するかなんて話題も盛んだったけれど、ここまで力が上がってしまった今では、どれだけ通用しようと「現状の追認」でしかなく、誤解と憤慨を恐れずに言ってしまえば、面白味が何もない。最早純粋に、英語の歌だと何がどう生まれるかを知りたいだけになっている。
BABY METALが海外で成功しているのは、相手がメタル・シーン、メタル・コミュニティーだからだ。メタラーは歌詞が何語で歌われていようが気にしない。Dir en greyの成功をみればわかるだろう。ヒカルだって日本語の歌のままブレイクする可能性を探りたいところだが、メタル・シーンに匹敵する規模でそれが可能な史上というと思い当たらない、かな。なので、「宇多田も日本語のまま海外に行けばいいのに」という提案は、気持ちはわかるが現実的ではないかもしれない。
幾らこちらが「海外での売上や知名度に関してはよくわからない」と言っていても、Utada Hikaruはユニバーサルと世界契約を結んだミュージシャンだ。世界各国でリリースされる。投資家や株主向けのプレス・リリースにも「今年度収益が見込まれるアーティスト一覧」に顔を出すレベルの期待を掛けられている。アルバム全体の展望はまだまだわからないが、英語の歌がいつ生まれてきてもおかしくない状況なのは、相変わらず間違いないんじゃないかな。