無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

『この世界で一番素敵な歌です。』

『22 by Hikaru Utada』、続いて2曲目は『Fly Me To The Moon (in other words) [2007 MIX]』だ。え、カバー? 22曲しかないのに、カバーソング??

つまり、歌手として歌が気に入ってるということかな。何より日記タイトルに書いた通り、曲自体も凄くお気に入りだし。トラックとしては[2007 MIX]を選んではるけど、曲順からして2000年発売のシングル盤『Wait & See 〜リスク〜』のカップリングとして収められている方のつもりなのだろう。普通に聴いてたらどっちのミックスかわかんないしね。

作曲家として書いた曲が気に入ってるとかでなく、歌手として歌唱が気に入ってるトラックを選んだのだろうとは思うものの、でも、このカバーの特筆すべき点は、そのシングル盤『Wait & See 〜リスク〜』のブックレットにヒカル直々の邦訳が載っていた事だろう。

“Fly Me To The Moon”という曲はジャズのスタンダード・ナンバーだが、歌っていちばんヒットさせたのがフランク・シナトラということもあり、男が女を口説く歌だと思われたりしていた。カラオケでこの歌を歌うのはオッサンというイメージすらあった。そういう歌のイメージを知ってか知らずか2000年当時ヒカルは17歳ならではのかわいらしい訳詞を書いてこの歌を歌ったのだ。と書くと日本語でカバーしたのかと誤解されそうだが勿論歌唱自体は英語です。ただ単にブックレットに日本語を書いて載せたというだけだ。

でも、それが思い出深かったのかもしれないな、とそんな風に思う。こちらとしては、とても洒脱なアレンジと歌唱のアプローチで流石ヒカルだと唸らされたトラックだったので選出自体は素直に嬉しいのだが、ヒカルの書いてきた他の並み居る名曲群を押し退けてとなるとやっぱり「なんで!?」という思い自体は消えないわね。まぁでも、これを機に昔のCDを引っ張り出してきてあのかわいい訳詞をもう一度読んでみる人が出てきたりしてるのなら、それでいいのかもしれないね。

CDを持ってない人は…嗚呼、検索したらすぐに出てくるな。じゃあいいか。ヒカルによる邦訳をじっくり読んでから今一度ヒカルの歌う『Fly Me To The Moon (in other words)』を聴けば、それはきっともっと素敵に響く事でしょう。