『Automatic/time will tell』がリリースされたのが98年12月、アルバム『First Love』が99年3月。
『Addicted to You』が99年11月で、アルバム『DISTANCE』が01年3月。
『FINAL DISTANCE』が01年7月で、アルバム『DEEP RIVER』が02年6月。
『COLORS』が03年1月で、アルバム『ULTRA BLUE』が06年6月。
『ぼくはくま』が06年11月でアルバム『HEART STATION』が08年3月。
つまり、それぞれ、最初の収録曲がリリースされてからアルバムが発売されるまでに、
1stアルバムは3ヶ月、
2ndアルバムは16ヶ月、
3rdアルバムは11ヶ月、
4thアルバムは41ヶ月、
5thアルバムは17ヶ月、
それぞれかかっている。
来たる6thアルバムは『桜流し』が12年11月リリースで16年9月発売だから46ヶ月で、最長のスパンでレコーディングされた作品となる予定だ。
こうなると気になるのは、アルバムとしての統一感だ。ヒカルとて1人の人間、4年も経てば物事の考え方感じ方捉え方も変わるだろうし仕事に関して新しいスキルを身につける事もあるだろう。別人のように変貌していてもおかしくないスパンだ。大学入学して卒業する年月だからね、最初の授業で提出したレポートと卒業論文ではまるで違ったものになっている。
ましてや、ヒカルにとってこの4年間は激動であった筈だ。母を亡くし伴侶をみつけ新しく増えた家族と共に子を授かった。それはもう、様々が大きく変化していても不思議ではない。あとは、その私生活がどこまで作品に反映されているか、だ。
『桜流し』『真夏の通り雨』『花束を君に』の3曲を聴く限り、楽曲としての、作風としての違和感はまるでない。それどころか、今までのどのアルバムよりも統一感の強い一枚になる予感すら漂わせている。寧ろ心配すべきなのは、アルバムに統一感が欠けているかもしれない事よりも、統一感がありすぎて作品全体がモノトーンになっていやしないかという方なのかもしれない。
それを占う意味でも、いつになるかはわからないが、次に発表になるリーダートラック、先行配信曲の曲調に関心が集まる。果たしてどんな感じになるだろう、少し推理してみようかしらんという話から、また次回。