無意識日記々

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Say Goodbye To EMI/Virgin ERA

「EMI/Virgin ERA(時代)」は、本当に色んな事があったなぁ、と柄にも無く感傷的な気分に浸っている。まるで卒業式の送辞&答辞みたいな。言い過ぎか。

3月1日付という奇妙な日付は、ユニバーサル内の人事異動に合わせての事かな、と思った。つまり、ヒカルの移籍が先にあるのではなくて、今日付で梶さん沖田さん(或いは更に他の方々も)がユニバーサルを退社して3月1日付でSONY/EPICの社員になり、引き摺られる形でユニバーサル内「EMI/Virgin」レーベルの人事異動が発表、という流れが既定路線としてあって、それに合わせる形でヒカルの移籍の日付も決まった、という順序かもしれない。まぁ、論理的可能性としては、ね。取り敢えず明日明後日のmusicman-netのニュースをチェックである。我々一般人が業界内の人事を把握するには便利なサイトだよ、うん。

未だに、どちらが移籍を言い始めたかは判然としない。それぞれのツイートから漂ってくるのは、ヒカルが決めて、じゃあ俺達もついていくよという順序なのだが、ハッキリと明言している訳でもなく如何様にもとれる。気になって仕方ない。

おいおい、レコード会社なんてどこでも一緒なんじゃなかったのかい、という感じだが、CDを買ってLIVEに行く程度なら移籍の影響なんて微々たるものだが、いざ我々のような「宇多田ヒカルの一挙手一投足に一喜一憂する一味」にとっては、かなり響くのですよ。『EXODUS』ん時どれだけ気を揉んだか。

あのね、本当に、レコード会社の扱いの差でここまで変わるか、という位に状況が違ったのだ。あれだけの力作を発表したのに、プロモーション情報が途切れ途切れにしかやって来ない。5億円とか言ってたし、宣伝費もそれなりに割くだろうと思ってたのに数える程の雑誌・新聞記事と数回のラジオ出演だけ。「やる気あんのかIsland?」と何度思った事か。

何が悔しいってお陰でそれから何年も「ウタダですら全米で通用しなかった」と言われ続けてきた事だよ! 作品の中身に対する充実感をこちらが堪能してるというのに横からいちいちあーだこーだと。せやからプロモーション全然してへんっちゅーねん。あんなんで売れる訳ないわ、と何度言い訳をした事か。当時出回った半分以上の記事を翻訳していた手前、そういうエクスキューズを喋る役周りは私だったのだ。ファンサイトの中でだけの話ですが。

それもこれも、Islandに梶さんのような足も頭も使える、何より理解と情熱のあるA&Rが居なかったせいだ。昨年も、梶さんの大活躍のお陰で『Fantome』はこちらの予想を遥かに上回る売上を見せ、ウタダを叩くようなコメントを見掛ける機会が激減した。毎度言うように、他人が何と言おうが作品の中身が変わる訳じゃないし、その素晴らしさに対する評価は変わりようがないのだが、単純に不快な事を書いた記事やコメントを読んだら不快なのだ。単純明快、それだけである。レコード会社の差は、そのまま「ウタダと書いてあったら取り敢えず何でも読んでしまう」ような人間達の精神衛生を大きく左右するというわけ。おわかりかな。

よって、今回の移籍、いや、お引っ越しで、何が変わって何が変わらないか、非常に興味があるのである。我々のこれからの人生における精神生活に大きな影響を及ぼす。好きなアーティストのA&Rというのはファンにとってとても大きな存在だ。それが変わらないというのはそれだけで朗報だが、お次は新しい環境が、彼らが自由に動ける場であるかどうか、だ。幾ら有能でも環境と共和しなければどうにもならない。それが明日以降、徐々に判明してくる。結構注意深く注視していく事になりそうだ。嗚呼楽しみ。