無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

いよいよけものフレンズ最終回OnAir

今夜には最速地域では「けものフレンズ」が最終回の放送を迎える。直前にたつき監督のインタビューがリリースされて物議を醸すなど注目度は凄い事になっているようで。なんでこんなにウケてるんだろうね。「gdgd妖精's」からこっちずっとCGアニメを観てきた身としては「なんでけもフレだけ?」という印象は拭えない。ただ、勿論過去のCGアニメのなかでも最高傑作である事に異論はないので、大ヒットして大変喜ばしい。

ただ、「最終回の出来」という事でいえば、「直球表題ロボットアニメ」を超える事は出来ない。あれはもう反則としかいいようがないからね。作品にまつわる総てのレイヤーを伏線として回収するというとんでもない事をやってのけた。TV版とニコニコ版、恒例の余白、Webのテキスト連載、更にクレジットまで本当にあらゆるレイヤーが伏線と化した。劇中の声優のアドリブまで伏線にしてしまったのだから恐るべし。「なんだ後付けか」というのは真逆の評価である。作品の本質をつくアドリブだったから回収できたのだ。テーマそのものと言ってよい。寧ろ、だからこそアドリブとして生まれる事ができたといえる。何を予め意図していたとか偶然とか必然とかは最早些細な事になる位に普遍的なテーマを捉えた事が"数々の奇跡"を呼んだ、そう思うしかない最終回だった。

けものフレンズ」の場合、王道の踏襲がテーマである為、最終回で逸脱する訳にはいかない。普通に"敵が居なくなって"ハッピーエンドになるだろう。この場合の"ハッピー"とは、登場人物が幸せになるというよりは、"視聴者が満足のいく"という意味に近くなりそうだ、というのがたつき監督の発言の真意だとみたが、どうか。兎に角、きっちり終わるかわりに新奇さのないエンディングを迎えるのがこの作品の必然であって、過度の期待は禁物だ。「直球表題ロボットアニメ」は「アニメの中」という枠を飛び出す反則(しかしそれは、それこそが作品のテーマだから作品自体が導く必然だった)を使えたから「驚きの最終回」となった。「けものフレンズ」が飛び出せたとしてもせいぜいジャパリパークの外までだ。しかしそれでいい。それがいい。

何度も言うようだが、お話自体は他愛ない、ありふれたエピソードの集合体だ。それをきっちり丁寧に汲み上げて提示したから、こんな貧弱な絵面でもウケたのだ。流石に今の状況はバブル人気だとは思うが、それを呼ぶだけのものがある。

ただ、この国には「王道の集合体」として「ワンピース」という正真正銘のばけものがいる。けものはばけものにかなわない。質はともかく、あの量は圧倒的だからね。「最後は腕力で吹っ飛ばすのみ」というのはまさに「ワンピース」の哲学そのものだし…


朝からなんでアニメの話してんだろ。今夜からけもフレ最終回を観るまでネットに居ないよと言うだけのつもりだったのにいちエントリ使ってしまいましたとさ。ありゃりゃ。