昨日はVOGUEの写真を見ていいな、と思ったがあとでそのVOGUEでの撮影を収めたメイキング動画を観て更に「おぉ」となった。なんだこれ。めっちゃいい。
冒頭で黒スカートが透けて御御足が垣間見える時点で惹き付けられるが、その後もまぁバリエーション豊かにヒカルさんの様々な表情を捉えてくださる。凛々しい表情、リラックスした表情、物憂げな表情。笑顔もアングルがいい。写真の撮影をしたカメラマンもかなりのものだが、動画の撮影をしたカメラマンと編集の中の人もぐっちょぶと言わざるを得ない。1分余りの短い動画だが、1秒あたり2枚ずつキャプチャして写真集作っちゃったらいいんじゃないのというレベル。すぐさま買うのは言うまでもなく、何冊買うかが議題に登るだろう。
宇多田ヒカルさんほど写真ごとに印象の変わる人も珍しい。それだけヒカルに抱く印象が撮影者の人それぞれなのだろうが、ファンからしたら「こう見えている」のが日常になってしまっている為ついつい「なんでわからないの?」と撮影者に苛立ちを持ってしまっている。「そーじゃないでしょーが彼女の魅力は」と。何か根本的な立ち位置からして異なっている。
単純に、ヒカルの事が好きかどうか、だろう。梶さんによるとVOGUEの撮影カメラマンはミュージシャンでもあるらしく、なるほど、そこでのリスペクトが影響しているというのは大いにあるだろう。ヒカルさんが誰なのか、何者なのかというところまで踏み込まないといい写真は撮れない。ルックスで売れた人間ではないので、そこのところが肝心だ。
あらためて雑誌上の写真を振り返ってみると。買って真っ先にヒカルさんの6ページを読んだので、そこだけの印象では「女性向けファッション雑誌というのは随分エレガントなんだな」という風だったのだが、冷静に他のページを捲ってみると如何にも普通の「雑誌」という印象だった。ヒカルさんとこだけ異質に上品であった。
動画をみても、黒・赤・白の三色を基準に非常に洗練された感性で時間が切り取られている事がわかる。私は服飾の事は全くわからないが、コンセプトを自覚し、美意識を節度をもって披瀝するバランス感覚には唸らざるを得ない。要は何が撮りたいか自分でよくわかっていて、それを撮れるだけの技術が備わっているという話。
勿論被写体としてのヒカルの集中力も大したものだ。いつもは思わないが、今回ばかりは「本職のモデルさんか」と驚いた。本職の方々には大変失礼かもしれないが。
本音を言えば、オフィシャルの新しいアー写の数々を今回のVOGUEのセッションのものに差し替えて欲しい位に気に入った。壁紙ダウンロードも桁が変わるんでないか。いやまぁ私が気に入ったからといって皆さんがそう思うとは限らないが、元々のヒカル好きならそう感じてるんじゃないか。悪いなと思いつつも今回のVOGUEのYouTube動画は瞬速で保存させてうただきました。どうもごちそうさまでした。