無意識日記々

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タワーレコード意見広告初登場

いや〜すまんすまん、昨日の午前中のうちにタワレコポスター画像出回ってたのね。コラボメニューにゲラゲラ笑ってて見落としてたわ。やれやれだ。

で。意見広告というから何を言ったのかと思ったら。






―今はどのような時代であると思いますか?

時代と関係ないところで生きてきたのでわかりません。

―その中で、音楽はどのような役割を担っていると思いますか?

音楽に責任はありません。


にべもない(笑)。意見広告という企画自体にダメだししたこの返答。質問者は何か勇ましい回答を期待したのだろうが両方とも「そんなん関係あらへん」と切って捨てた。いや、切り捨てたというよりそもそも相手にしていない、かな。

タワーレコードの担当者には拍手を送りたい。こんなん普通ボツですやん。自社ディスりに近いポスターを何百何千と印刷して全国各地に掲出しようだなんてこちらもぶっ飛んでいる。

…お前らグルだな(笑)。

とはいえ、書いてある事はそれはそれで面白いが、反論は幾らでも可能だ。お前昔一時代築いたやんけ、とか大衆音楽に携わる以上時流と無縁ではいられない、とか。でも多分そういう事じゃない。「今という時代は」と切り出して語り始めるような態度で音楽を作ってはない、とそういう事だ。大衆音楽を作るヒカルがみているのは、時代の空気というよりリスナー一人々々だろう。具体的にこの人だとかこんな人だとか、そういうのを想定して曲を作ってるなら「今の時代って?」と訊かれても「…さぁ、ね?」としか答えられない。そういう事だろうかな。

過去にはこのタワレコの意見広告で時代について大上段から語ったものもあったかもしれない。が、そういう人たちからヒカルが反感を買う事はないだろう。音楽家は須く宇多田ヒカルを尊敬するものであり、ヒカルが図抜けて特別だと知っているから「宇多田ならそれが言える」と納得してしまえる。何しろ時代を意識せずとも自分で一時代を作り上げれてしまうのだからそもそもの視座が違う。何より、作り出す歌が漏れなく尊敬を集めている。何の心配も、要らない。(ここで手刀を斜めにスパッと、だな…)

そんななのでこの質疑応答はヒカルの立ち位置の表面としてはうまくいってるのではなかろうか。少なくとも炎上はしないだろう。