無意識日記々

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思い出はどれもこれもが少年時代

いやぁ、遅く更新するもんだね。ほんの一節だけだけど、ヒカルの歌う『少年時代』が聴けましたですね。癒されました。

おおらかで、優しい。17年前を知る身としてはどうしたって比較してしまうが、なんというか、他のアーティストの皆さんのテイクと同じ動画の中に紛れ込んでいるものだから、どうにも菩薩感というか、皆の事を見守っているみたいなポジションに聞こえた。なんで5曲目やねんという気分。そして最も損をするポジションである“ヒカルの次”にはウルフルズがいる。これがなんか可笑しい。↓このメッセを思い出したからだ。

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2000.04.24

(略)

今まで、わたくしは数々のインタビューやラジオで、初めて観たライブは武道館でのジャネット・ジャクソンだと答えてきました。

ごめん、大ウソっっっ!!!!!初めてのライブは渋公で観たウルフルズなのっっっ!!!!!

(」゚ロ゚)」クハッ!きゃああああ!!言っちゃった言っちゃった!一生ジャネットでつき通そうと思ってたのにぃぃっ!!

(略)

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このメッセを知ったトータス松本はえらくご立腹だったが(笑)、宇多田ヒカルの初ライブだなんて光栄にも程があるだろ……という訳で、ヒカルの次という誰も歌いたくないポジションにウルフルズはうってつけなのである。いや、うん、そうでしょ?

まぁそれはさておき。ちらっとだけしか聴けてないが、ヒカルは今回の『少年時代』を「重なる/重ねる」をテーマに歌ったのかなとふと思った。自分の昔の歌と今の歌を重ねる。自分の小さい頃と我が子の今を重ねる。井上陽水の少年時代と宇多田ヒカルの少年時代を重ねる……様々な重ね方・重なり方がありえるが、何よりも「呼吸を重ねる」「呼吸が重なる」のが魅力的。このほんの数秒で幾度も登場したブレスのなんと恭しいことよ……これだけでもう満足してしまう勢い。声にならない、声になる前の声、音、空気。胸いっぱいに吸い込むその感触がもう既に正に少年時代。歌い出す前にそこに名演が確定していた。「ちはやふる」の登場人物たちみたいに、音が、声が実際に鳴る前に勝負が決まっていた。最早フルコーラス聴くまでもない。いや勿論、早く聴いて浸りたいのよ。素晴らしいのはもう十二分にわかったからじっくり堪能させてくれ、ということさ。あーもう待ち切れない気分っ!