ティンパニねぇ。
いやね、『初恋』でせっかく叩いたクリス・デイヴのドラムを破棄してティンパニを入れ直したって話。そんな楽器入ってるって全然気がつかなくってね。まぁしゃあないんだけど。
ヒカルはMac片手&キーボード片手のシンガーソングライターだからどんな楽器をレコーディングで起用するかは手許のサンプル音源次第と言いますか。昔ivoryⅡを買ったツイートもしてたけれども、その時点で選ばれていない楽器がレコーディングを通じて採用されるって珍しかったんでないの。
こうなると、では次にどんな楽器を使ってくるのかを予想したくなる。シンセサイザーという言葉も廃れるほど今や計算機で様々な音を出せる時代だが、結局生楽器の良さを主張する人も後を絶たず。絶つわけねーか。
ヒカルは、この間触れた通り、インストのためのインスト曲は書かないのでヒカルの歌唱にどれだけフィットするかは重要だ。チャーチ・オルガン/パイプ・オルガンのような荘重な響きをバックにすると大袈裟過ぎるかな、などと考える。でもそういう過去からの類推に縛られていると思わぬ所から新しい発想が出てくるのに反応しきれないか。
『Fantome』を聴いてここからはブラス・セクションが大幅増量されていくのかしらんと思ったけれども、実際に『初恋』を聴いてみたらそうでもなかったり。寧ろ『初恋』や『Forevermore』で聴ける弦楽隊の響きの方が印象に残った。『あなた』に至ってはあれだけスタジオ・バージョンで目立っていたラッパたちが『Laughter In The Dark Tour 2018』バージョンではかなり弦楽隊に食われてしまっている。まぁそりゃ生演奏してくれる方が嬉しいもんね。ブラス・セクションを連れてツアーしなかった時点でみえていたヤツだな。
意外性となると、何になるだろうな。フルートとかアコーディオンとかかな。ここで琴や三味線といった和楽器を使ってくるのもアリかもしれない。スネアの切なさに拘ったヒカルが和太鼓を叩いたらどんな感情が出てくるのやら。民族楽器とかもいいよね。シタールとかガムランとか……シタールってどっかて使ってなかったっけ。記憶がやっぱりあやふやよ。
何れにせよヒカル自身もその時々で作っている楽曲にフィットするかで楽器を選んでいるのだろうから、本人ですら事前に使う楽器を予想するのは困難だろう。しかしながら、こうやって予めある程度羅列しておけばいざそうなった時にスムーズにアイデアが出るだろう。こちらもいきなり音源が公開された時に「様々な楽器の可能性がある」ことを考慮した上でサウンドに触れれれば、例えば『初恋』のティンパニも言われる前から気づけていたかもしれない……いややっぱあれは無理かな。今でもどこでどう鳴ってるか把握しきれてないし……。
なおヒカルが新しい楽器演奏を自前で修得しているかもしれない事も付け加えておくか。ライブでの弾き語りのバリエーションが増えるぜ。もしドラムを叩きながら歌ったら衝撃的だが、流石にそれはしてこないかな。いや、どうだろうな……。