無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

25日だからじゃないですがこんな話題。

昨年音楽業界で盛んに言われていたのが「オンライン・ライブ・コンサート」で、2020年に現れた新業態みたいな扱いすら受けていたのだが、10年以上ニコニコ動画の生放送に親しんできた身からすれば今更感が凄かった。コンサートのオンラインチケットは早い段階で利用していたしね。日進月歩どころか秒進分走のWebの世界では周回遅れどころか前時代の遺物であったとすらいえる。

なのだけど、ニコニコ動画の凋落ぶりは周知の通り。「どうしてこうなった」と言われて久しい。単純に中の人が入れ替わったかららしいのだが主だったサービスは日本国内でもYouTubeなど他の動画サービスに取って代わられつつある。どれだけ時代に先んじていてもそこから規模を拡大するのはまた別の話なのだ。技術や発想は真似されてるだろうけどね。実況コメントで生放送を双方向で楽しむというのも然り。

「それを言うなら宇多田ヒカルは18年前にもうやってるじゃん。双方向生配信。」と言われそうだが、ほんとその通りでな。2003年1月19日のライブストリーミングイベント『20代はイケイケ!』は、なんと自前のプラットフォームからの配信だったのだ。htmlサイトに動画URLを埋め込んで自前のチャットルームを設えて。どんだけ金使ったんだという話だが視聴は無料で会員登録やログインすらなかった。アクセスURLを打ち込むだけで誰でも観れたのだ。結果百万人だかのアクセスがあったらしいが、当時はスマートフォンなんてものはなく、ガラケーでは動画生配信はほぼ観れなかった事を考えるとこの視聴率は驚異的だった。今の感覚でいえば1000万人くらいの感覚だろうかなぁ。

そんなことが出来たのもちょうど特大のスポンサーがついていたからで、当時『COLORS』をCMソングとして提供していた『TOYOTA Wish』が、その『20代はイケイケ!』配信中、視聴者一名様に抽選でプレゼントされる位だったのだ。地上波ゴールデン番組並の太っ腹であった。更に各地のレコードショップと中継を繋いだりね。それだけ予算がかかっていたのだ。

その後もヒカルは何度かストリーミング企画を催すが、時代と共に配信プラットフォームも整備されていき自前で用意する必要はなくなり、今やiPhone一台で配信と双方向対話と中継まで出来るようになった。弾き語り程度なら歌まで聴けた。ほんと、インスタライブすげーよな。まぁ、それも大体は10年以上前からニコニコ動画生放送で出来てた事なんだが、時代の流れを掴めるかどうかって大きいんだねぇ。

今年もまた5回とまでは言わないから、1回くらいインスタライブやってくんないかなと、しつこく言い続けようと思いますデス、ハイ。