世が世ならばこの後日付が変わるタイミングで「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」が公開され『One Last Kiss』の全貌が明かされていた筈だった。恐らく、伏せられたままのトラック2&8も。
このタイミングで新しいCMが流れ『One Last Kiss』の新たな歌詞が判明するというのも、当初計画されていた通りなのかな。しかしその後は総てが先送りだ。
ただ新曲を待つだけなら生きてさえいればいつの間にか辿り着けるのでそうそう痺れは切らさないが、この、ほんのちょっとだけ知ってる状態で待惚けというのはなかなかに焦れったい。慣れよう。
事態は総て流動的だ。一向に感染症禍が収まらなければ映画は公開されないままずっと行く。一方、ヒカルは新曲を重ねて新しいアルバムを発表することは出来るだろう。となると、どこかで『One Last Kiss』が映画と無関係に全面公開され先行発売される未来も大いに有り得る。
どのタイミングで決断するかが難しい。どうにも映画の見通しが立たないとなれば一日でも早く出したいだろう。恐らく、後がつかえている。一方、どこまでも一蓮托生を貫いて、アルバム本体発売ギリギリまで待つというのもひとつの手だ。その場合、EPICSONYはEP『One Last Kiss』の存在を一旦忘れて、宇多田ヒカルの他の新曲を予定通りにリリースしていく事になる。映画の公開が決まればさこですかさず、ね。
どちらも茨の道だよねぇ。プロモーション日程を策定する部署は気が気ではない。タイアップ相手との事もあるし、同じレコード会社の他のアーティストたちとの兼ね合いもある。そうそうビッグネームを時期的に偏らせる事も難しいだろう。
本当に詰んでるなぁこれは。
我々の方は、でも、のほほんと待ち続けるだけなので気楽なもんだわな。ロンドンは世界の中でもかなり酷い状況のようだし、昨年に引き続いて今年も多くの活動が一時停止されたままになりそうだ。だからこそヒカルはますます歌うだろう。それはきっと揺るぎない。感じる心は留まれないのだから。