無意識日記々

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ヒカルからのたった今の生の声

5月2日日曜夜(日本時間)のインスタライブが濃密過ぎてその話をするだけで『PINK BLOOD』の発売日を迎えてしまえそうだ。ほんに、80分以上もよう喋り倒してくれたこと。『Message from Hikki』何回分だろっていうくらい。これを毎年やってくれるんなら確かにメッセは放置でもいいかもしれん……形式には拘らんよ。

そして更にそこから盛れた質問に対してもTwitterで直接答えていってくれると。なんというサービス精神。西に向かって拝むしかない(*´・人・*)

そんな中早速昨日一昨日と回答があったのだが、まずはこの昨日のツイートに触れたい。

@utadahikaru:In the past, my songs often focused on my relationships with other people. My new album is shaping up to be more about my relationship with myself. #FromHikaruPaisen posted at 18:06:01

まずはこちらの質問ツイートがあった↓

@jeremytyson:Can you give us a hint about the atmosphere or direction you’re taking for the new album?

@utadahikaru

@hikkistaff #ヒカルパイセンに聞け #AskHikaruPaisen

曰く「ニューアルバムの雰囲気や方向性について教えてください。」とのこと。Google先生の翻訳潔いいな! まぁでもこれで過不足ないか。この質問にヒカルがこう答えてる訳だ↓

『以前、私の曲は他の人との関係に焦点を当てていることがよくありました。私の新しいアルバムは、私との関係についてより多くのものになるように形作られています。#FromHikaruPaisen』

これもGoogle先生訳。なかなかに悪くない。凄い精度になってきたもんだね。

これは注目の発言でしょう。『初恋』に続くオリジナル・フル・アルバムの作風についての公(大概の場合『こう』とは言わず「おおやけ」と言う。どっちでもええけどね。)ではヒカルからの初めての発言となる。ある意味ネクスト・アルバム・エラの幕開けを告げたともいえる重大なツイートだ。

ここでは、Google先生曰く『他の人との関係』と『私との関係』という点がポイントになってくる。

確かに、特に近年のヒカルは他者との関係性について歌う事が多かった。それは歌詞の面にもよく現れているが、一方で例えばNHKの特番で皆の目にもとまったように、音楽制作の局面においても他者の協力を借りて楽曲を完成させていく方法論が主体となっていた事もひとつあるだろう。2018年のラジオ番組で「『初恋』アルバムで全部自分で作った曲は『残り香』だけ」と発言している通り、シンガーソングライター宇多田ヒカル名義であっても、様々な人達との関係性の中で楽曲を作り上げてきていたのだ。

歌詞でいうと、まさに『あなた』に代表されるように、様々な『You』との関係性が歌われているのが近年の特徴だった。しかしそれは、『初恋』のみならず、それ以降に発表された楽曲たち、即ち次のアルバムに収録されると思われる楽曲達にもいえることだ。

『Face My Fears』は『A mile, could you walk in my shoes?』だし、『Time』は『あの頃より私たち魅力的 魅力的』だし、『誰にも言わない』は『I just want your body』だし『One Last Kiss』は『I love you more than you'll ever know』だ。『あなた』とのことばかりである。『PINK BLOOD』まで来て漸く『自分のことを癒せるのは自分だけだと気づいたから』が出てくる。

つまり、本当に目下今作ってるニューアルバムの方向性がそちらに行き始めたのは、つい最近のことなのだろう。このツイートは非常にシンプルに2021年5月5日時点でのヒカルの“実感”を表したものなのだと推測する。ヒカルからの生の声だ。そこら辺の話からまた次回。