無意識日記々

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OLKEPのEU盤が発売日変更

おやおや、『One Last Kiss』のアナログレコードリリース第3弾、EU盤の発売日が10月22日から11月26日に変更になったのか。これはあれか、リリース直後の10月23日から札幌でエキジビションがあるからそこの試聴コーナーでお披露目しようと画策していたらアテが外れたカタチかな? 11月26日というとエキジビションでいえばちょうど大阪の最中か。そちらでのお披露目なら間に合うかな? やっぱりこのエキジビション、日々どんどん動的に情勢が動いて変化していくねぇ。

そういえば『One Last Kiss』EPって、日本盤とUS盤とEU盤でサウンド違うのかなぁ? 盤の色が違うのが果たして音に影響するのかしないのか……。

いやね、結構なくはないようなのですよ、製造場所による音質の違い。ミックスもマスタリングも同一のはずなのに音が違うという。有名なのがそれこそヒカルの『First Love』アルバムで、1999年当時余りにもCDが売れすぎて東芝EMIの御殿場工場だけではプレスしきれなくてビクターに依頼したという嘘のような本当の話。いわば、お客さんが来過ぎたからってすき家が近所の吉野家の厨房を借りて牛丼作って売るようなもん。そんなことあるのかと言われても本当にビクタープレス盤が存在しているんだから仕方が無い。詳しくは宇多田共和国のディスコグラフィに分析記事がですね……ってあのページもう見れないんだったなクソッ!

で。その『First Love』のEMIプレス盤とビクタープレス盤で音質が違うらしい。あたしは持ってないので比較は出来ないが、昔洋楽の輸入盤と日本国内盤の両方を買って聴き比べてみたら結構音が違っていて吃驚した事があるので眉唾とか気の所為だとかは思わない。実際に音が違うのだろうて。なので、今回の『One Last Kiss』のアナログ盤も日本盤とUS盤とEU盤で、つまりシンジとレイとアスカで全部音が違うかもしれないねぇ。

今回の発売日変更は「現地工場での生産の遅れ」が理由らしい。『One Last Kiss』の絶対プレス数が大きくて間に合わなかった、というセンもある一方、これまたそれこそ1999年の『First Love』のように(こちらはCDだけどね)、同時期にビッグタイトルがあって後回しにされてしまったセンもある。

いや、そういうケースも有り得るんですよ。その昔マイケル・ジャクソンの「This is it !」のDVD/Blu-rayが売れ過ぎて他の映像作品の製造が間に合わず、あわや発売延期になりかけたことがあった。その時は結局何とか間に合ったのだけど、やはり儲かる商品が優先になるのは仕方が無いのさ。もし万が一仮にそんな理由だったとしたら「なんでそんなんのせいで『One Last Kiss』を我慢せなあかんねん!」と憤る方も出てくるかもしれないけれど、上記の通り宇多田ヒカル自身が1999年に『First Love』で他の商品を押し退けてプレスしまくっていたのだから、まぁそういうもの、因果応報だと思って諦めるしかないのではないかな……って、いや仮の話でしかないんだが……。

そういったエピソードについて当時の証言はないかな?と思って検索してみたら、東芝EMIで社長やってた斉藤 正明 氏のインタビューが出てきた。以下のように仰ってます。

「当時、御殿場に工場があったんですが、品切れ、品切れでとにかく他のラインを止めても間に合わないんですよ。最初は「200万枚いったぞ!」という感じだったんですが、人間というのはだんだん麻痺するもので(笑)、500万枚から上はもう完全に麻痺していました。」

https://www.musicman.co.jp/interview/19620

とのことです。「他のライン止めても」って言っちゃってら。これ当時ウラで発売延期になっちゃったタイトルがホントにあるんでないか? もしそうなら、その節は申し訳ありませんでしたと謝っておくか。いや、あたし全然関係ないんだけども……w

斎藤氏のインタビューは他にも面白い発言あるなぁ。

「当時、EMIの国際会議に行きましても900万枚なんて商品、アメリカ以外ないわけですし、しかも島国の日本でですから、私がプレゼンしますとみなさんスタンディングオベーションでした。それはそうで、当時、世界のEMIのトータル利益の6、7割が日本から行ったんですよ。」

グローバル企業のEMIのトータル利益の何割かを当時16歳の少女が稼いだんだねぇ。もうほんと意味がわかりませんなぁ。という取り留めのない金曜夜の日記でしたとさ。