無意識日記々

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2021年アナログチャートは宇多田ヒカルが1位

へぇ、今年のアナログチャートが出たのか。

https://style.nikkei.com/article/DGXZQOUC168XS0W1A211C2000000?channel=ASH04006

『One Last Kiss』が4万枚を売り上げて断トツ。2位の山下達郎が1万枚余りなので本当に他の追随を許さないって数字だね。おめでとうございます。

これは当然ながら、中身の大人気が大前提とはいえ、ジャケットの力が大きい。エヴァファンとしてはシンジ/レイ/アスカの3人揃えて飾りたいもんね。見栄えが違うもん。アナログ盤はジャケットのアートワークとしての価値が高いから購入に拍車がかかる。

その『One Last Kiss』のジャケットは登場人物3人の顔面どアップだったが、顔面どアップなら宇多田ヒカルこそご本尊。昨今のアナログ盤発売でもその大迫力は皆を魅了してきた。

ところが、この流れの中で大注目の『BADモード』はそのジャケットが全身(+半身)という意表を突く展開。面食らった人も多かろう。

顔面どアップの元祖1999年の『First Love』発売の頃はCD売上絶頂期だったが、2006年くらいからデジタルダウンロードが台頭してきてアルバムのアートワークはその頃から「画面のアイコン」として扱われる事が増えた。その為、凝ったアートワークは潰れてしまってよく見えず、顔面どアップが基本路線の宇多田ヒカルの作品は携帯電話の小さな画面でもよく映えていた。全く意図していなかった事だろうが、結果的に顔面どアップジャケットは時代の流れを先取りしていた。

今回は遂にCD発売に1ヶ月先駆けて配信がスタートする。即ち、ジャケットのアートワークはCDサイズより先に画面のアイコンとして触れる事になる。こういう時こそ顔面どアップが有利に働くだろうにと思うが、宇多田ヒカル逆張りで来た。

「(スマホでの検索時の見栄えとか)そんなことまで考えていなかった」という答えも想定しつつ、しかし、こうしてきたというのは何か違うことがあるのではないかと思わされる。まぁつまり、昨今の流れからして『BADモード』も後々アナログ盤がリリースされるのではないかということだ。

アナログ盤のジャケットで全身像を使ってくるとすると、想定されるのは「見開きの仕掛け」である。前にチラッと言った気がするが、あのジャケットを開くと背表紙側と繋がっていて半身の彼の全身が見えちゃうとかそんな仕掛けが施されているかもわからない。勿論それはCDのブックレットも同様だろうが、アナログ盤サイズで見開きとなるとかなりの迫力である。そこまで考えてのアートワークだとすれば、スマホで見るとなんだか茶色っぽいだけのよくわからない全身像も意味のあることだなと思わされる。

でも国内ではそれでいいとして、海外でもこれっていうのはどうなんだろう? もしかしたら海外では配信時からジャケットを違うものに? うーん、それはイメージ戦略として煩雑になるからやらんだろうなぁ。日本語だと遊び心を感じさせる欧文カタカナ併用のタイトル『BADモード』も『BAD MODE』っていう平凡な、どちらかというとダサい文字の並びになるし、日本語圏以外でのプロモーションはどうするつもりなのだろう?と現時点では不安になっているのでありました。いやま、日本語圏内でぬくぬくと楽しませて貰ってる身のこちらなので明らかに余計なお世話なんですがね。