『alone』ひとつに拘るのも、この、
『I don't wanna be alone』
の一節が『Find Love』&『キレイな人(Find Love)』に於いて分水嶺的な重い役割を果たしているからだ。それを順に見ていこう。
このフレーズ、『Find Love』では楽曲中に都合5回出てくる一方、『キレイな人(Find Love)』の方では前回触れた2曲共通パートたる〆のパートの1回しか出てこない。しかし、だからこそその効き目は大きい。
『Find Love』の方で注目したいのは、このフレーズの直前の接続詞が何なのか、だ。羅列するとこうなる。
『Cuz I don't wanna be alone』
『But I don't wanna be alone』
『But I don't wanna be alone』
『But I don't wanna be alone』
『But I don't wanna be alone』
1回目が順接の『Cuz』(Becauseの略)、2~5回目が逆接の『But』となっている。
接続詞というからにはその前の文章の意味が大事になってくる。そられも羅列してみよう。
『But I don't wanna see them go』
『What if I lose all control?』
『What if I lose all control?』
『What if I lose all control?』
『What if I lose all control?』
御覧の通り綺麗に別れている。1回目と2~5回目で、同じ『I don't wanna be alone』のフレーズの役割が異なるだろうことを示唆している。
ではまず1回目、順接の文はどういう意味になるのか。
『But I don't wanna see them go
Cuz I don't wanna be alone』
は
「でも彼(ら)が去るのは見たくない。
だって一人になりたくないから」
順接なだけあって結構自明。them(最近は単数形としても使うけど)=彼らやそれら、が自分の許から離れたら私は一人になってしまう。それはイヤ。実にシンプル。ここは素直に受け止められるだろう。いや、素直に受け止めなければならない。何故なら、そこから先、2回目以降逆接の『But』との対比が鮮明になるから。その話からまた次回。