無意識日記々

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1999年のCDシングル盤『First Love』の話。

管楽器や弦楽器をフィーチャーした『First Love』といえば、シングル盤の『First Love』に収録されている『First Love - featuring David Sanborn』と『First Love - Strings Mix』を押さえておかねばならないだろう…という話をする前に、そうだそうだ、1999年に発売されたそのCDシングル盤の位置付けみたいなものを語っておかなくちゃ。

もう来月、あと半月ほどで2枚組EP『First Love/初恋』が発売される訳だが、当然1999年当時も、上述の通り『First Love』のシングル盤CDが発売されていた。が、当時を知らない人の為にその頃のリスナー側の受け取り方を記しておこうかなと思う。

シングル盤『First Love』のウィキペディアを見ると「オリコン週間最高順位第2位」とある。泣く子もまた咽び泣く超有名国民的大名曲がなんで1位獲ってないねん、となるとこだけどこれはまず第1に8cmCDと12cmCDの2種類が発売されて売上が真っ二つに割れ、オリコンで別々に集計されてしまったから、というのがある。合算だと1位を獲っていたのだ。

あともうひとつは、もうみんなこの歌を知っていて持っていたから、というのが大きかった。その前の2枚のシングル盤(『Automatic / time will tell』&『Movin' on without you』)とこの後の2枚(『Addicted To You』&『Wait & See ~リスク』)が何れもミリオンを軽く突破しているのに、この最も有名で最も愛されている『First Love』のCDシングルが累計出荷枚数96万枚とミリオンに届いていないのは、もうみんなアルバムでこの曲を持っていたから。だってアルバム『First Love』の発売日は1999年3月10日だったのよ。シングル『First Love』が発売された4月28日の頃には総売上500万枚を突破して、ゴールデンウィークを明ける頃には日本新記録と騒がれるくらい、もうみんなアルバム『First Love』を買って楽曲『First Love』を聴いていたのだ。更にテレビでは同年4月8日からドラマ「魔女の条件」の主題歌として流されていた。なんていうか、この『First Love』のシングル盤って、「わざわざ買うまでもない」1枚になってしまっていたのだそのタイミングでは。シングルカットとはいえ、「アルバムが買われすぎて」売上が伸びなかったというのはなかなかに無いことだった。兎に角CDを買う習慣のある人は(無い人までも!)須くアルバム『First Love』を買っていたからね。

そんな状況でそれでも敢えてシングル盤の『First Love』を買う人は、アルバムに収録されていなかったカップリングの3曲がお目当てだったということになる。いや勿論、アルバムは高くて買えないけどシングル盤なら、という人も多かったろうけど。あと、タイトルもジャケットも紛らわしいのでアルバムと間違えて買った人も居たとか居なかったとか?? アルバムジャケットはカラー写真、シングル盤はモノクロだから! 今回のアナログ2枚組EPがまたアルバムのセッション時のカラー写真をジャケットにしちゃったもんだからまたしても混乱を助長してますけども!

…と、いう感じなのでこの『First Love - featuring David Sanborn』と『First Love - Strings Mix』の2トラックは、当時それでもシングル盤を購入した物好きな(?)リスナーたちに愛されたトラックなのでありました。次回こそその話をしましょうかね。ってもうドラマ始まっちゃうけどね!