無事『40代はいろいろ♫』のアーカイブ動画と音源配信が始まった。もうネット接続不良に悩まされることなく存分に楽しめるぞ!
スウェットの販売も決まって至れり尽くせりだねこりゃ。
しかし、考えてみれば、いや大して考えなくてもわかることか、『First Love (Live 2023)』と『Rule (君に夢中) (Live 2023)』のカップリングって強力だねぇ。片やオフィシャルYouTubeで常に宇多田ヒカル再生回数トップを走る永遠のスタンダード・ナンバー、片や年間最も好評価を集めたドラマの主題歌にして1億回再生を突破した新しいスタンダード・ナンバー。いやこんな組み合わせでEPを発表できる邦楽アーティストが今あと何組いることか。それをデビュー24年のベテランがリリースしてるんだから凄いの一言。
しかし音源自体はそんなこちらの熱の入りようや肩の力の入れようとは全く異なるといいますか。特に『First Love (2023)』の方は物凄くリラックスしたサウンドに仕上がっていて、ものっそい肩の力を抜いて貰ってしまった。いや何この優しさと慈しみと軽やかさは。
それはまるで、『First Love』という楽曲に対して「おつかれさまでした」って言ってるみたいで、なんだか、楽曲から直接じゃなくて、メタに切なくなってしまった。今まで宇多田ヒカルってでっかい名前の看板を背負い続けてくれてありがとう、みたいな。
タイミングが凄いよね。Netflixドラマ『First Love 初恋』の大ヒットを受けての『First Love』の猛烈なリバイバル・ヒットを受けてからのこれだもの。公式としても7インチシングル盤をついこの間出したばかり。そこでこの2023年のニュー・アレンジメントなのよね。何この絶頂期に引退みたいな雰囲気は。山口百恵かキャンディーズか。(昭和も昭和だなっ)
繰り返してきたとおり、ライブ・コンサートでの『First Love』は、観客の期待に応えるために極力オリジナルに近い編曲と歌唱で演奏されてきた。アップテンポになったりバラードになったりサビから始まったりと自由自在極まりない『COLORS』なんかとは対照的に。その自由が、この2023年のバージョンで漸く『First Love』にも解禁になるのかもしれない。
『Flavor Of Life』『Prisoner Of Love』『花束を君に』『初恋』『One Last Kiss』そして『君に夢中/Rule』と、コンサートのハイライトを任される楽曲が存分に出揃ったというとこだろうか。責任から解放された自由が、360RAを睨んだ空間的なアレンジの其処彼処に漂っている。ただ、責任から解放されたってだけで元気満々現役感バリバリなので、セミリタイアというよりはセカンドキャリアって雰囲気だけども。
そうね、特に、2番のアタマから入ってくるドラムのビートはヒカルがブレイクする前の状態を想像せずにはいられない…とかいう話はまたの機会にするとして、今はこちらも肩の力を抜いてこの新しいバージョンを楽しみたいと思いますです。ホントにステキ。