無意識日記々

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ゴールド認定一気に三曲!


もう連日何かしら話題があるんな。


日本レコード協会2024年1月度ストリーミング認定で宇多田ヒカルFlavor Of Life」「あなた」「初恋」がゴールド認定されました。

https://www.riaj.or.jp/f/data/cert/st.html

1月度 ストリーミング認定

邦楽 ゴールド

Flavor Of Life  宇多田 ヒカル

あなた  宇多田 ヒカル

初恋   宇多田 ヒカル」

https://x.com/tomineen/status/1763413708724982123?s=46


毎度ながら、ゴールド認定とはストリーミングだと5000万回再生のことだ。すぐそこに「subtitle」「怪獣の花唄」「アイドル」という「本当によく出来た曲が本当に売れてしまった三銃士」が5億回のダイヤモンド認定を獲得していて、ゴールドはその10分の1だけど、そもそも今年25周年を迎えるCD最盛期にデビューしたストリーミング世代でない宇多田ヒカルの楽曲がこれだけ(少なくともCDやダウンロードよりは)若い人たちを中心に聴かれているというのは驚くべきことだろう。1曲ずつみていこう。


まず、『Flavor Of Life』。オリジナルバージョンとバラードバージョンが合算か別算かわからないが、最も「世代の違い」「時代の違い」を感じさせる一曲である。『Automatic』や『First Love』たちは、一周いや二周回って逆に新しい…というのは言い過ぎにしても余りに古過ぎて「古くてダサい」をとっくに通過してスタンダード・ナンバー化しているのよね。が、この『Flavor Of Life』はもうちょいそうなっていない。というのも、この曲は時代の徒花ともいえる「着うた世代」の特大ヒット曲のうちのひとつだからだ。どうしてもそういう時代の名を背負わされてしまうと時間が経つにつれ旧世代の烙印を押されがちなのだが、ここでかなり踏ん張ったというか単純に曲の良さで押し切ったような気もしなくもない。でももし仮に私が「今月は『あなた』と『初恋」と共にもう一曲ゴールド認定されました。一体どの曲?」とクイズ形式で問われた時に、『Flavor Of Life』という回答を思いつくのは20曲以上候補を挙げた後な気がする。それくらい予想外の認定だったが、言われてみればなるほど、あそこまで爆発的にヒットした楽曲が6年以上ストリーミングに乗ってて(ヒカルの『Fantôme』以前の楽曲は2017年12月8日からサブスクでストリーミングされている)まだゴールド認定にも届いていなかったのか?という捉え方も可能だったのだな。ふむ、まだまだここから再生回数が伸びていきそうだ。そしてそのうち、一昨年の『First Love』のように、いつかリバイバル・ヒットをするに違いない。今回のゴールド認定は、その布石となるだろう。(長い目で見た場合には、ね)。


次は『あなた』。ストリーミングに乗ったのは2019年1月18日というからちょうど5年での達成である。え、1日あたり平均で3万回近くも再生されてたりするの? 新曲でもないのに凄い人気だね。いやま、『あなた』は宇多田ヒカルの新しいスタンダード・ナンバーになる候補曲のうちのひとつだからね。『花束を君に』や『One Last Kiss』に続く立ち位置。『Laughter In The Dark Tour 2018』でも堂々のオープニング・ナンバーだったし(なりくんの采配だけどね)、ゴールド認定も順当といえば順当かな。繰り返しになるが、ストリーミングが始まったのはこの曲がダウンロード販売でリリースされてから1年以上後なので、新曲期間御祝儀相場皆無の中での達成である。本当に普通に多くの人に愛されているのだろうな。誠に嬉しい事である。


なので、正直言って同時に『初恋』もゴールド認定されたと聞いて少々ビックリしたのですよ。アルバム『初恋』の最大のヒット曲といえばやはり上述の『あなた』であって、タイトルトラックの『初恋』の方はいわば『Deep River』や『BLUE』のような「熱心なファンが絶賛するアルバム曲」の立ち位置なのかなと思っていたので。これもまた予想外であった。勿論、恐らくNetflixドラマの『First Love 初恋』の影響も大きいのだろうが、あの頃は『First Love』の方ばっかり注目されてて『初恋』は全然話題になってなかったからねぇ。ドルビーアトモスア・カペラもどちらも『初恋』の方が圧倒的に凄かったというのに…勿体無い話だなと思っていたので、今回結構案外聴かれていたとわかってこれまた大変嬉しい所存でございます。



このようにして、ヒカルがリアルタイムでストリーミングに乗せたわけではない楽曲たちが日の目を見ていくのって、頗るいいやね。今度発売する初のベスト・アルバム『SCIENCE FICTION』によって、また更に過去の名曲達に注目が集まって、またこうやって新しく認定される楽曲達が増えていくのだろうかな。そうなるのを、願ってやまないのでございますよっと。