無意識日記々

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「不滅のあなたへ」Season3はいつ?

アニメ「薬屋のひとりごと」を観た。「小説家になろう」に於いても最早古典扱いされるほどの作品で、待望を通り越して今更なアニメ化なんだけどクォリティは押し並べて高くてほっと一安心といったところ。コミカライズが二種類ある点についても消化方法が確立されているようなのでそちらも安堵ね。

いきおい、ついつい主題歌チェックをしてしまう性としては今回こちらのOPテーマが緑黄色社会担当とあってより注意度が増す。LMYKやなりくんのようなレーベルメイト感はないものの、やはりヒカルと同じEPICということでね。前回のアルバムリリース日も隣り合わせだったしな。

結論からいうと「とてもいい曲だし歌詞も合ってるけど、曲調が合ってるかはわからない。」って感じ。ほぼ「葬送のフリーレン」のYOASOBI「勇者」と同じ感想だね。どうしたってサウンド・デザインというのはバンドの方向性に左右されるのでそこまで動かせられないってことか。異世界中世風味とか古代中国の雰囲気に合わせられるかというと難しいと。サントラが見事なだけに余計にそこが目立つのよね。

それらと比較すると、「不滅のあなたへ」に対する『PINK BLOOD』は見事だったわ。雰囲気を合わせるというには物語が余りに壮大すぎて場面々々が和風や東洋風、西洋風と移り変わる作品なので本来ならこれに対して主題歌1曲で対応するのは無理な話なのだが、ヒカルは曲調を「主人公フシの持つ神秘性」にフォーカスすることでこの課題をクリアしたように思える。どんな時代にもフシが居るのだから当然といえば当然なんだけどね、じゃあこうやってひとつの楽曲として完成させられるかっていうとそれは恐ろしく難しい。そこのポイントをハズさなかったから、歌の歌詞自体はそんなに原作漫画やアニメに寄り添っていなくてもOPテーマとして申し分の無い「世界観への導入力」を発揮していた。NHKは番宣以外のCMが無いからね、鳴った途端にそのアニメの世界に引き込める事がOPテーマに最も求められる事だろう。『PINK BLOOD』はその役割を見事に果たしていた。

では、現在予定されているSeason3もそのまま『PINK BLOOD』は続投なのだろうか? 今度は現世編ということで、歌詞の面でいえば寧ろより『PINK BLOOD』に近くなるともいえる一方で、物語の枠組が「日常の中に潜む恐怖」みたいな、ファンタジーというよりホラー寄りなテイストになるので(というのは舞台を移した事による帰結でしかなく作品のテイスト自体は変わらない)、もしかしたら制作側が続投を希望したとしてもヒカルの方から変えたがるかもしれず、正直予想がつきません。

毎度言ってることだが、宇多田ヒカルの後任なんて、よほど若くて期待されてて将来性でなんとか目を瞑れるケースでない限り「御免被りたい」というのが大抵の音楽家の本音だと思うので、そんな皆のためにも我々ファンの為にも是非ヒカルの続投でお願いしたいのだけれど、どうなるかねぇ? 映画「キングダム」に関しては、あそこの枠は「大物歌手を招いて歌って頂きましょう」な雰囲気なのでもし今後第4作が公開されたとしても“後任”という扱いにはならなそうだから別の人でもよさそうなんだけど、「不滅のあなたへ」はどうなることやら。放映のタイミングも影響しそうだね。