無意識日記々

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GoldMV300万回再生突破!

『Gold ~また逢う日まで~』MVのYouTubeでの再生回数が300万回を超えたようで。めでたい。…今見たら再生回数が3003003回だったわ。奇妙なキリ番だっ(懐かしい用語だなぉぃ)。

前も触れたように回数では1ヶ月遅れの杏餃子動画に抜かれていた訳だが、基本的にはサブスクに入ってない人がこれを再生してる訳だからそこらへんは加味されるべきだろう。

ただ、じゃあサブスクに入ってる人がどれだけこれを観に来てるかというと、うむ、わからん。つまり、音だけでなく映像自体も吟味するために、ってことね。前も触れたように、意味はそこまで明確ではないもののほんのり漂ってくるストーリーや対比構造は面白いし、宇多田ヒカルが新宿の夜空を舞うというアイデアの話題性もある。ミュージック・ビデオとしての役割は十二分に果たしているといえるだろう。よくやってくれている。

ただねぇ、あたしとしては、目を瞑って音だけ聴いてた方が「鑑賞体験」としては遙かに上質なんだよね。映像を観てると歌詞の細かい意味やサウンド構成の妙などまで味わう余裕がないんですよ。貴方の鑑賞能力が足りてないのでしょと言われてしまえばそれまでなんだけど、あれなんですよ、やっぱり2021年の『One Last Kiss』が禁じ手過ぎたのよ。あの動画を観て聴いてると今でも正気で居られなくなる。曲の魅力と歌声の魅力と、そして宇多田ヒカルのヴィジュアル的な図抜けた可愛さ。もうどうしようもない。降参するしかない。ここでも私の鑑賞能力はオーバーフローしてしまっているのだが、それは上方に溢れ出してるのよね。許容量目一杯まで魅力を詰め込まれてしまったという、そういう余裕の無さなのよ。

あれ以降、「MVなんて歌うヒカルさん撮っときゃええやん」となってしまってるのは否めない。私が。正直『PINK BLOOD』のMVなんてコンセプトの具現化という意味では宇多田ヒカルMV史上に残る傑作だと思うんだけど、「ヒカルさん綺麗」の感想には勝てない。『BADモード』のMVも大掛かりでインパクト抜群だったのだが「パイセンかっこいい!!」という感動が支配的だった。また更にこいつら曲の出来が昔に較べて進化しとったからな…。『君に夢中』みたいに歌唱風景メインでもういいじゃんねとなっているのが今なのよ。私の。

だからもうね、考え方を変えるしかない。もし今後も宇多田ヒカルのMVを撮るんだったら予算なんか掛けずにスタジオライブ撮影一発録りにしてしまうか、或いは現在の数十倍の予算を掛けて映画並みの気合いを入れて制作するか、どちらかに振り切れないといけない段階に来てしまってるのではないかな。本人の見た目の魅力と楽曲自体の魅力が進化し過ぎてしまってるように思えるんですよ。私。

確かに、今の売上だと非現実的なんだろうけれど、今の予算でMVを作るんだったら曲の名前を直接つけずに映像監督の作品としてそちらの名前をつけて貰った方がいいような気がするなぁ。曲は添え物ということで。だって、曲の名前をつけた動画ならリリックビデオで十分なような。宇多田ヒカルの歌詞はそれくらい強力だと思うし。

だなんて色々言ってるけど、勿論、これらは総て私の私見。商売の戦略としてそうすべき、と提案してるのではなくて、私個人が娯楽で楽しむ為にはそんな風に制作して欲しいなという願望に過ぎない。でも、被写体の凄さと音楽の凄さに挟まれた映像作品から漂う侘しさみたいなものって、薄々感じ取られていくんじゃないかなぁとも思うのだ。つまり、ゆくゆくは私と同じような感想を持つ人が増えていくのではないかなって。

さてさて、どうなんでしょうねそこらへん。この人(私)はヒカルの見た目と音楽を世間の方々(…誰?)よりずっと評価してしまってますからあんまり参考にならないのよね。

って、こんなこと、このめでたいタイミングで語ることじゃなかったな。繰り返しになりますが、『Gold~』のMVは優れた作品だと思います。ただ、今の宇多田ヒカルがとんでもなさ過ぎるだけなんですよ、えぇ…。