無意識日記々

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『First Love』ゴールド認定

『First Love』がストリーミングでゴールド認定されたそうで、実にめでたい。5000万回再生か。

https://www.riaj.or.jp/f/data/cert/st.html

上の方はトリプルプラチナ(3億回)とかでいやまぁなんか凄いわね。2015年頃は邦楽どうすんだと思ってたんだけどサブスクの普及で一気に息を吹き返したというか、CD世代としては今は1993~94年頃くらいの雰囲気を思い出してます。隆盛期だね。即ちまだピークはこのあと来るんじゃないかとなるんだけど今は当時と違って人口減少局面で、邦楽を支える10代20代のリスナーの絶対数が減ってくるとすればそれは90年代とは異なる結果となるだろう。でもともあれ、これだけ若い人たち向けの市場でこうやってCD世代の象徴的存在がその最も象徴的な楽曲で顔を出してくるというのは、そうね象徴的な現象だわね。

まぁ何が凄いって既にその前に『One Last Kiss』と『君に夢中』の2曲がゴールド、プラチナに認定されてること。あ、『Automatic』も昨年11月度にゴールド認定されてるのか。そう、スタンダードと最新曲の両方が聴かれているってのが凄い。

これをオフィシャルがどう分析してくるかが興味のあるところ。

・若い人が宇多田を発見してる

のか

・昔の人がサブスクを利用し始めた

のか、どちらが主なのか。勿論両方あるだろうがその割合はどうなっているのだろうかなと。

各年代別のランキングはどこかで出るかもしれないが、相対値だと判断が難しい。50代で1位より10代で10位の方が再生回数は多いかもしれないからね。サブスクというシステム自体の浸透度の差が出るなぁと。

サブスクで回数を稼ぐには継続的な露出が必要で、故にテレビの連続ドラマやアニメシリーズの主題歌となるのが有利なのだが、宇多田ヒカルの場合はドラマ「最愛」の『君に夢中』でその恩恵を受けたといえる。Netflixドラマ「First Love 初恋」の方は一挙9話配信だから評価が難しいな。その中でのゴールド認定は画期的ともいえる。

あとはバランスだろうか。24年前の曲がリバイバルヒットしたことで「昔の人」と捉えられるのか、『君に夢中』が親しまれたことで「年齢は少し上だけど今を生きる人」と捉えられるのか。そういう意味では『First Love』はちょっと大ヒットし過ぎたかもしれないねこの22~23年に。贅沢極まりない話だが。

その流れの中での『40代はいろいろ -Live from Metropolis Studios』のリリースは、結果的に、でしかないが至極適切だったかと思う。いい意味で『First Love』は過去の曲なのだというアピールが出来たのではないか。これが再生されればされるほど「昔の曲の今のテイクを聴くことで今の宇多田ヒカルの立ち位置が浮かび上がってくる」だろうからだ。若い人に親近感を持ってもらうには現役感が必要で、更に言えばもう少し低年齢層向けのドラマやアニメにも曲提供していくかどうか。「最愛」や「First Love 初恋」の想定視聴者層って30代以上にみえるからね。実際はどうか知らないけど。『Automatic』に続いて『First Love』がストリーミング・ゴールド認定されたことで、レコード会社が前向きな危機感を持ってくれたらなとレーベル移籍6周年を迎えたこの日に願う所存でありますよっと。