無意識日記々

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#私の宇多田ヒカルベスト10 詳細解説その1

Twitterで「#私の宇多田ヒカルベスト10」というハッシュタグが流れてきたので自分も乗ってみた。とはいっても皆が「楽曲ベスト10」を呟く中で私は「名言ベスト10」をツイートしたんだがな。(タグを荒らしてすみません)

こんな感じで。

『アリガタビーム!!(ノ・_・)‥‥…━━━━━☆ピーー』(1999)

『バリバリ日本人じゃん』(1999)

『お金ならあるわよ』(2001)

o(´□`o)ぽんぽん!』(2006)

『おはようさまです/おつかれございます』(2006)

『軽く虫酸が走る』(2006)

『MステのSPは初めてです』(2008)

『おはようございくまぼんじゅーる“(`(エ)´)ノ彡☆ !!』(2010)

『赤ちゃんのキンタマの美しさにビビる』(2016)

『歌姫ってなんなん』(2019)

中には結構古いものも含まれていて新しいファンが知らないものもあるかなと思ったのでそれについてはコメントしとくかなと。

・『アリガタビーム!!(ノ・_・)‥‥…━━━━━☆ピーー』(1999)

初出:http://www.utadahikaru.jp/from-hikki/index_122.html

これは最近もツイートしてるのでご存知な方も多いかな。最古はメッセの最初期で、なんと『Message from Hikki』の2回目の投稿に登場している。名言全体としても最古の部類に入るわな。当時のファン掲示板では挙って使われていた定番の顔文字だ。

・『バリバリ日本人じゃん』(1999)

出典:1999年6月21日放送の「HEY!HEY!HEY!

こちらはテレビ出演時のもの。出たての頃の宇多田ヒカルはミステリアスな存在で(笑)あんな大人びた歌をバイリンガルで歌う15歳16歳の少女がどんなパーソナリティを持っているのかダウンタウンもよくわかっていなかった。松本人志が「おかきとかこういうのも食べるんですね」とか今考えると微笑ましい遣り取りをする中で飛び出した一言。これの語尾のお陰で「宇多田ヒカルといえばタメ口」というイメージが定着した罪作りな名言でもある。

・『お金ならあるわよ』(2001)

出典:2001年3月1日放送の「うたばん」

ヒカルが「好みの顔」として挙げたV6の岡田准一くんがサプライズゲストで登場した際にヒカルが彼を口説き落とす体でふざけて放った一言。テロップとともに長らく定番の画像としてインターネットでも出回り続けた汎用性の高い一品。この台詞が冗談に聞こえない程宇多田ヒカルの印税が凄まじい事になっていた2001年当時だから放てた一言だとも言える。この時歌った『Can You Keep A Secret?』は無事年間1位曲になりましたとさ。

……って、えぇ!?まだ3つだけかこれで……一応続きは次回からとしておきますが、飽きたら止めますね。(笑)

思い出はどれもこれもが少年時代

いやぁ、遅く更新するもんだね。ほんの一節だけだけど、ヒカルの歌う『少年時代』が聴けましたですね。癒されました。

おおらかで、優しい。17年前を知る身としてはどうしたって比較してしまうが、なんというか、他のアーティストの皆さんのテイクと同じ動画の中に紛れ込んでいるものだから、どうにも菩薩感というか、皆の事を見守っているみたいなポジションに聞こえた。なんで5曲目やねんという気分。そして最も損をするポジションである“ヒカルの次”にはウルフルズがいる。これがなんか可笑しい。↓このメッセを思い出したからだ。

***** *****

2000.04.24

(略)

今まで、わたくしは数々のインタビューやラジオで、初めて観たライブは武道館でのジャネット・ジャクソンだと答えてきました。

ごめん、大ウソっっっ!!!!!初めてのライブは渋公で観たウルフルズなのっっっ!!!!!

(」゚ロ゚)」クハッ!きゃああああ!!言っちゃった言っちゃった!一生ジャネットでつき通そうと思ってたのにぃぃっ!!

(略)

***** *****

このメッセを知ったトータス松本はえらくご立腹だったが(笑)、宇多田ヒカルの初ライブだなんて光栄にも程があるだろ……という訳で、ヒカルの次という誰も歌いたくないポジションにウルフルズはうってつけなのである。いや、うん、そうでしょ?

まぁそれはさておき。ちらっとだけしか聴けてないが、ヒカルは今回の『少年時代』を「重なる/重ねる」をテーマに歌ったのかなとふと思った。自分の昔の歌と今の歌を重ねる。自分の小さい頃と我が子の今を重ねる。井上陽水の少年時代と宇多田ヒカルの少年時代を重ねる……様々な重ね方・重なり方がありえるが、何よりも「呼吸を重ねる」「呼吸が重なる」のが魅力的。このほんの数秒で幾度も登場したブレスのなんと恭しいことよ……これだけでもう満足してしまう勢い。声にならない、声になる前の声、音、空気。胸いっぱいに吸い込むその感触がもう既に正に少年時代。歌い出す前にそこに名演が確定していた。「ちはやふる」の登場人物たちみたいに、音が、声が実際に鳴る前に勝負が決まっていた。最早フルコーラス聴くまでもない。いや勿論、早く聴いて浸りたいのよ。素晴らしいのはもう十二分にわかったからじっくり堪能させてくれ、ということさ。あーもう待ち切れない気分っ!

失敗回避失敗

をっとっと、普段自分に「ここは勘違いしやすいから気をつけるように」と言い聞かせてるポイントで(やっぱり)間違ってしまった。そうそう、SONY移籍が2017年3月だから、SONYエラはまだオリジナル・アルバム1枚なんだよね。ちゃんと数えないとなぁ。まぁ本文の粗い主旨にかわりはないんだが、お詫びして訂正致します。ご指摘ありがとうございましたm(_ _)m

現況では、しかし、原盤権の事を考えればレコード会社云々はもう余り関係が無いのかなとも思う。ヒカルの音源がストリーミングに載ったのは2017年12月。SONY移籍後の事だ。そのタイミングでEMI時代の音源を動かせたのだから原盤がU3にあるということでいいのかもしれない。あとはアイランド・レーベル時代の音源次第か。

もし仮にヒカルが将来ベスト・アルバムをリリースするとしたらUtada時代をまるまる落とすのは耐えられない。できればアイランドにも協力してうただきたいところ。

昔は原盤権の問題を回避する為に前のレコード会社に所属していた頃の楽曲はライブ・バージョンを使ったり新たにリレコーディング・バージョンを制作したりしてベスト・アルバムに間に合わせていた。最近もそういうことをするんだろうか。普通のリスナーからすればレーベルがどことかレコード会社がどうたらとかはどうでもよくって聴ければそれでOKなのだがこういう商売なもんでどこまでいってもそういう話は付き纏う。

ただ、この前のヒカルの「少年時代」に対するコメントを思い出すに、宇多田ヒカルとしてはライブ・バージョンを作品としては認めづらい意識があるのかもしれない。なのでライブ・コンサートのえいぞう商品はリリースするけどライブ・アルバムCDは計画されないのだろう。私のようなメタラーの感覚では寧ろまだ奏者が慣れていない時点での録音であるアルバム・バージョンの方がパイロット版で、メンバーが楽曲と演奏を熟知して収録したライブ・バージョンこそ完成品、みたいな意識すらあるのでここはちょっと乖離かな。

とかなんとか言ってたら「少年時代」がライブ・レコーディングだったりしてね。いやコンサートのを収録するという意味ではなく、スタジオで皆でせーのどんで一発録りってことなんだが、まぁヒカルはやらんわな。しっかりコーラス・ワークを練ってきそうだし。嗚呼そういやこういう単発ものでも三宅さんはプロデューサーやりにくるんだろうか。彼が居るの居ないとでコーラス・ワークは変わってくるからね。それが宇多田ヒカルUtadaの違いにもなっていた。聴き比べてみると面白いよ。その為だけに全アルバムのTV MIX盤をリリースしてくれないかな……。

でまぁ今日は椎名林檎ベスト・アルバムのフライング・ゲット日。フィジカルを買った人の報告を待つとしますかね。何かサプライズでもあったら面白いんだけど。聴いてみたらLDN Ver.じゃなかったおかさ……。

ジャケットの面白さが若干伝わり難い盤

一方、井上陽水トリビュートの方も発売まで2週間に迫っている。「みんなの陽水トリビュート」企画との兼ね合いも考えなければならないが、そろそろリーダートラックが公開になってもいい頃だ。

さて、ファン目線から離れて誰のパフォーマンスがリーダートラックになったらアルバムへの注目が集められるか、と考えた時それでもやっぱり「宇多田ヒカルの少年時代」がいちばん強力なのではないかと思えてくる。対抗馬はこれもやっぱり「椎名林檎のワインレッドの心」になりそうね。あとは「槇原敬之の夢の中へ」「福山雅治のリバーサイドホテル」も強い。ここらへんが看板曲になるか。本当なら「King Gnuの飾りじゃないのよ涙は」が引っ張っていってくれるのがいちばん面白いのだが、流石にハードルが高いかなー。なお個人的に聴いてみたいのは「ACIDMANの傘がない」だ。ダウナーで来るのかアッパーで来るのか見当がつかないが、どっちで来ても面白くなりそう。

結局、曲自体の知名度とアーティストの知名度の掛け算で考えちゃうとヒカルにゃ誰も敵わない。いちばん有名な曲をいちばん有名なアーティストが歌うという。うちらは17年前のパフォーマンスを知っているからその時のご縁からの選曲だと思いがちだが世間一般の受け止め方はそっち(“有名曲を有名人が歌う”)だろう。当然好評だろうが余りに王道過ぎて「そりゃそうだろ」とやけに自然にスルーされそうな気がしなくもない。「宇多田が唄えばそりゃ上手いだろ」っていうね。やっぱり『宇多田ヒカルのうた』の井上陽水みたいな……いやあそこまではやらなくてもいいけれど(笑)「ん?」と人の耳目を引く何かがあった方がいい。

果たしてヒカルがどういう選択をしているか。我々はそれを聴くのにあと半月待たねばならぬのか少しは早く聴けるのか。何れにせよそろそろ心の準備はしておいた方がよさそうだね。

ゆみちんがベスト盤を出しますがひかるちんは?

さて今週は椎名林檎のベストアルバム「ニュートンの林檎」の発売週なのであるが、Hikkiファンからすりゃ「浪漫と算盤」の配信があった時点が興味はピークだったろうからそう騒ぐことでもないのかな。「LDN Ver.」というクレジットに何かまだカラクリが潜んでいるか否かくらいか。

ストリーミングの時代にベストアルバムったってねぇ、というのはなくもない。新しくプレイリストが公式から発表になりました新2曲追加でね、という程度の話。フィジカルで欲しい人のための企画という色合いが強いかな。

ヒカルももう1枚オリジナルアルバムを出したらSONYからベスト盤の話を持ち出されそうな気がしなくもない。勿論まだSONYからオリジナルアルバムを3枚しか出してない時点というのさ早すぎるのだが実績として宇多田ヒカルはEMI時代にオリジナルアルバム5枚で『Single Collection』を2枚リリースしているし、Utadaもオリジナル2枚でベスト盤を出しているのだ。

いやいやそれはそれぞれに事情がありまして、と言ってもリアルタイム勢の戯言と言いますか。最初の『Single Collection Vol.1』は当時ユニバーサルからデビューするUtadaの活動時期の穴埋めとしてEMIから発表されていていわばUtada Hikaruの“ワガママ”が理由だったし、『Single Collection Vol.2』もヒカルが人間活動をしたいからという“私的な”理由だった。Utadaのベスト盤は単なる契約の消化で、オリジナル3枚目を作るといえばリリースされなかっただろう。何れも、レコード会社がアーティスト側から文句を言われる筋合いはない。ヒカルがUtadaのベスト盤に苦言を呈したのは発売日を『Single Collection Vol.2』と同じ日にして間違えて買わせようという商魂に対してであったからもし異なる発売日であればあそこまで怒らなかっただろう。

という過去の実績があるからSONYが「ウチでもどうですか」と提案してくる可能性は十分にある。特に上述したように今後ストリーミングの御時世が加速するならベスト盤リリースの意義は途端に薄れていく訳でEPIC SONYのRIA外の人からすれば宇多田の神通力が通用する早いうちににCDでベスト盤を出したいだろう。それくらいは考えていそうだ。

とはいえ、ヒカルのアーティストシップからすればオリジナルアルバム3枚でベスト盤と言われてもピンと来ないかもしれない。これまた上述の通り、ヒカルが何らかの“ワガママ”を通そうとするか“私的な”理由が生まれるかした場合ならなくはないかも、といった所に落ち着きそうだ。コアなファンであればあるほどベスト盤は不要な訳で、時期としては新しいファンが増えてきた頃を狙うべきだろうが、どうせ出すならリスナーとしてはEMI時代もユニバーサル時代もEPIC時代も総て網羅したベスト盤をリリースしてくれた方がスペシャル感があって有難い。原盤権が今どうなっているかが鍵だがまぁそこは何とかしてうただいて。ともあれ、今は次のオリジナル・アルバム待ちの期間だからまだまだ夢物語ですわね。