無意識日記々

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真実薫るワンカット

EVAQ公開1ヶ月前となって大体のスタッフクレジットが明らかになったが主題歌についてだけはまだ何の情報が掲載されていない。その癖に今のEVA公式サイトのトップ絵は2人がひとつのプレイヤーとイヤフォンで音楽を聴いている図だ。先行映像もピアノ押しだったし、ここまで音楽重視の姿勢を打ち出されては何かあると勘ぐらざるを得ない。一体どういうつもりなのだろうか。

それにしてもこの絵は示唆的である。含意については恐らく既にマニア達が挙って解釈論を展開してくれている事だろう。見方によってはこれは同じ歌を2人が同時に聴いている、と捉えてもいいし、同じ歌の左側と右側、それぞれ違う音を聴いている、とも捉えられる。2人がやや背中合わせなのも想像をかき立てる。自分の美しさを知らないのはシンジの方だろうかカヲルの方だろうか。確か、Beautiful Worldでは歌詞カードはBeautiful Boyと単数だが実際にはBeautiful Boysと複数形で歌っているようにも聞こえていたハズだ。もしかしたらレコーディングする段になってシンジの事だけでなくカヲルの事もまたヒカルの頭を過ぎったのかもしれない。

更に、携帯プレイヤーといえば序で25曲目と26曲目のループから27曲目に漸く飛び出す場面が想起されるだろう。未完に終わったテレビ版25話26話の再構成はその後旧劇版で挑まれたが、更にそれをどう展開させてくるか。遂に破においてそれはいよいよ露わになってきていた訳だが、シンジとカヲルの2人が27曲目の左側と右側をシェアし合っていると考えると興味深い。そもそも「Q」という記号の図柄そのものが「円環の内側から何かが飛び出す」或いは「円環の中に何かが飛び込む」さまを示唆しており、ループからの脱出を演出した携帯プレイヤーがQを目前にしたキービジュアル(とは言わんか)の主役となっているのは自然といえよう。

ここまで「歌」を取り巻く環境が整っていて宇多田ヒカルが出てこなかったらタチが悪い。旧劇版からのファンの声がWebでは大きい為忘れがちだが、今や大半のファンは序破からEVAに飛び込んだのだ。EVAの主題歌といえば宇多田ヒカルのBeautiful Worldなのである。あとはそれを3作目にしてどう新しく見せてくるかだけだ。なのに、公開日まで何の情報解禁もないのだろうか。酷な話だなぁ。