無意識日記々

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LuvLive02 time will tell 続

LuvLiveのtime will tellでのヒカルのアドリブは、全体的に音程が上側にズレる傾向にある。それも、メインのメロディーよりも寧ろ「このラインを3度上でハモったら」的な上擦り方だ。

一例を挙げると、『太陽だって手でつかめるくらい近くに感じられる』の箇所などは典型的だが、何故こんな風になるかといえば、ヒカルがライブの高揚感に煽られてややハイになっているのに対して、time will tellのメロディーは落ち着き払い過ぎているからだ。そのズレがそのままメロディーのズレとなって現れている。まるでエネルギーが有り余っているかのように、ヒカルは力強く歌い続ける。

1stアルバムを出したばかりの新人歌手の1stライブという事で仕方のない事なのだが、これはセットリストが悪いのだ。甘いワナで最高に盛り上がっている気持ちの余韻を、まだまだ引き摺っている為こうなる。ライブでの構成を考えると、ここは一気呵成にアップテンポの曲で攻め立てるべきなのだ。観衆にとっても、歌手にとっても。

リズム・セクションとの相性についても簡単に触れておこう。スタジオバージョンに較べ、非常にタイトに、まるで踏み込むようにリズムが進んでいく為、ヒカルの歌い方も子音の強勢が随分と強い。そして、ヴィニーのドラミングの真骨頂はここでもアウトロのプレイである。歌の本編では比較的スタジオバージョンに忠実なプレイなのだがここに来て、控えめにではあるが手数を増やしてくる。特に耳を疑うのは、ヒカルのアドリブに合わせてフレーズを叩く場面だ。このライブ自体2日目の公演だし、リハーサルも重ねているだろうから最初からこのラインを歌うと決めているのなら不自然ではないのだが、みたところヒカルは自然にその場のフィーリングで歌っているようにみえる。前日の公演でいち早くヒカルのアドリブの癖を読み取ったのであろうか。だとしたら凄い。そういえばIn The Flesh 2010でも、どの曲か忘れたがHikaruのアドリブをラファがそのまま弾き写してギターソロの導入部にしていたから、やはり一流のミュージシャンの瞬発力は図抜けている。これも
またライブならではの醍醐味といえるだろう。

そういえば、このtime will tellではヒカルが今さんのギター・カッティングと呼応しているような節があって…っていかんいかん、このペースで行ってしまうとLuv Liveだけで2,3週間かかってしまうな。もっと短く話をまとめていかなくっちゃだわ。いつになったら未公開音源集に辿り着けるのやら…。