無意識日記々

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"サブスクリプション・ストリーミンク・サービス"

6月30日からApple Musicによるサブスクリプション・ストリーミング・サービスが日本で始まる。暫くは様子観だが、こういうのとどうやって付き合っていけばいいのやら。

一応、既存のサービスと比較して値段や曲数やらが議論されているが、前々から書いている通り、スマートフォンが今のスタイルで普及している間は、少なくともここ日本では音楽ソフトは売れない。どんなサービスであっても。問題はソフトウェアではなくハードウェア、特に再生端末と無線ブロードバンド環境だ。

AppleiTunesというソフトウェア、iTunesStoreというプラットフォーム、そしてipodというハードウェアを組み合わせる事で覇権を獲得してきた。今回のApple Musicの日本開始にあたって、そういった多角的な展開はあるのだろうか。つまり、サービスを提供したとして、最終的にいつどこでどう鳴らして欲しいのかという所だ。

バッテリーの問題もあり、外でイヤホンで音楽を聴く場合専用のプレイヤーを持っている割合が意外に多い。スマートフォンにイヤホンを差している人は多数派だとは思えない。そういった状況で、ネット接続前提のストリーミングサービスがどこまでウケるか。家や店舗でなら、今までの有線放送と何が違うのか。

ストリーミングサービスで肝になるのは、もう書くのも面倒になってきたが"パーソナル・カスタマイズ"だ。ユーザー1人々々に特化したサービスを提供する。その為には個人情報収集がどこまでいけるか、である。

まぁややこしい話は後回しだ。要するに新たなデバイスとして"Apple Radio"みたいなものを提供しないと日本ではストリーミングサービスが定着しないだろう。家で聴く安価な有線放送、みたいな立ち位置では爆発力は無い。Apple Radioを買って、電源を入れたらすぐに自分好みの曲が流れてくる位のスピード感で他の暇潰しツールを圧倒する位の迫力がないと無理。

いや、スマートフォンから次世代のガジェットに移行すれば状況は変わるだろう。Google Glassとかね。それまでは時期尚早という話。


なので、EMIレーベルはまだそんなに焦る必要がないと思われる。楽曲提供は構わないが、例えばストリーミングサービスで新曲先行配信とかをしたらメリット(好評)よりデメリット(不評)が上回るだろう。特に、ファン層が高齢化している現況ではもうどうにもならない。

まとめると、今のところ、たとえ国際的にSpotifyなどのサービスが好調であっても、利用事情・住宅事情の異なる日本ではサブスクリプション・ストリーミングサービスは成功する見込みがないから特に気にしなくていいですよ、と。これが例えば、車載サービスとしてナビと同梱で機能するとかだったらバカ当たりするかもしれんが。まだそこまでは行ってないよねぇ。そもそも、日本人そんなにラジオ聴かないんだよね。そこが欧米とのいちばんの違いだろうな。