無意識日記々

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幅広い音楽性と一口に言うけれど

既にSingle Collection Vol.2で見て取れるが(ってもう5年前のアルバムだが)、Hikaruのサウンドは更に多様性を広げていくだろう。フォーク、ハードロック、ダンスポップ、ジャズ、バラードという組み合わせからもっと幅が広がるのだ。

それに適したミュージシャンの起用が実際に出来るか、という現実的な問題はあるのだが、はてさて、Hikaruはどんなサウンドまで手を伸ばすだろうか。
既に見たように、ロックやジャズ、フォークは勿論、R&B/ソウル/ヒップホップやゴスペルまでは来るだろう。ラップにまで手をのばすかどうかだが、Foxy Brownとの"Blow My Whistle"に見られる通り、共演や客演なら可能性はあるかもしれない。

ロックの方はせいぜいShow Me Loveどまりだろうか。デスメタルメロコア、ポストロックにまでは来ないかな。しかし、Placeboをしれっとカバーしている事を考えるとパンクからメロコアくらいの振り幅になら入ってくるかもしれない。

クラシックの方は抵抗がないだろう。室内楽はおろか、Be My Lastのテレビ出演ではフル編成と共演している。あそこまでいけるならあとは共同作業する編曲家次第だ。

ジャズといえばホーン・セクションはどうだろうか。スカは…ないな。ビッグバンドを従えて、とかはそういう曲が生まれてくるかどうかに掛かっている。Hikaruも満更でもないと思ってんじゃないかと推測する。

逆方向に振り切って、日本の民謡までいくとどうだろうか。人間活動中のHikaruは、どうやら「日本語の歌のルーツ」を探訪する旅に出ていたようだ。それを活かすなら民謡もなくはない。直接的でなくとも、他のジャンルのサウンドと組み合わせるなど手はあるはずだ。

演歌は、逆に、最も敷居が高いか。日本人の心の故郷、って随分と歴史の浅い国になってしまうが、西洋楽器編成のくせにこれを洋風に歌うのは難しいだろう。

そういう意味では、ブルーズもまた難しい。ソウル/R&Bまでくれば大丈夫なのだが、それこそB.B.キングのようなコテコテはやりにくい。女の子だしな。いやもう来年33歳か…。


こうしてみると、まだまだ展開していない分野は沢山ある。愛のアンセムのような"突然変異"が今後も無いとも限らない。あとは、先程触れた通り、そろそろプログラミング・サウンドだけでは難しくなってきているので、どれだけ生身のミュージシャンたちと対話が出来るか、である。既に能力はあると思うが、課題といえばそこらへんだろう。

つまり、次のアルバムは、過去最も演奏クレジットの多いアルバムになるかもしれないという事だ。果たして、それが日本人かどうかもわからないが、どんなサウンドを聴かせてくれるやら。待ち遠しくてしょうがない。