無意識日記々

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時節ネタに関する自説を逐次説明

あんまり時節ネタを繰り出さないヒカルが「もうすぐクリスマスですね」と言って歌い出したWILD LIFEのCan't Wait 'Til Christmasは圧巻だった。シャツにジーンズというシンプルな出で立ちで、ピアノ一本で切々と歌い上げる。下世話な言い方になるが「嗚呼、それだけで金が取れる」と言いたくなるパフォーマンスだった。

タイミングがよかったよね。「もうすぐクリスマス」っていう。どこまで狙っていたのかは知らないが、数は少なくても時節ネタの歌はここぞという時に威力を発揮する。あとすぐ思いつくのはプレイ・ボールくらいだが、例えばヒカルは少し新しめに定着したイベント、ハロウィンなんかについてはどう思っているのやら。

ヒカルの書く歌詞がまた、基本的に「みんなでパーティーしようぜYeah!」なノリから程遠い事もあって、そういイベントとはあんまり合わない、というのもあるし、逆に伝統的純和風な行事に対しては曲調が合わないのかもしれない。

寧ろ、可能性として面白いのは英語の歌で日本の行事や祭祀を取り入れる事か。十五夜をヒカルが歌ってもシリアスに捉えられないかもしれないが、Utada Hikaruが世界に向けて発信するとなるとちょっと違った見方を出来るかもしれない。そこらへんは、日本を主体に活動しつつ英語の歌を歌う強みかもしれない。日本に居て日本に詳しいけれど、自分の歌うロックなりポップスなりの曲調には題材としてなかなか合わない、でも英語によって"外の目線"で捉えたらポップスとして消化できるものもあるかもわからない。

例えば節分でも七夕でも。お彼岸やお盆でも。日本に居て生活の中に根差しているとわざわざ歌われても何だか居心地が悪いけれどもしかし冷静に考えたら結構ロマンチックな由来だよねというものは結構ある。それを活かして活動していくのも面白いかもしれない。