無意識日記々

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名目と実力

そういやこの日記がgooに移ってから最初に書いたのが福原愛の話題だったな〜ちょうど世界選手権だったっけ。あれから10年、今や彼女もチーム最年長のキャプテンか。そらみんな歳をとるわ。

今日の対戦相手の北朝鮮は、放送で何と言っているかわからないが、実質世界2位の実力をもつ。名目上は世界ランク4位の福原、5位の石川、12位の伊藤を擁する日本が格上という事になっているが、実際には北朝鮮のエース、リ・ミョンスンの方が福原石川より上である(中国超級リーグでの成績からすると)。つまり、負けてもなんら不思議ではない。北朝鮮のメンバーが普段ツアー大会に出場せずランキングポイントを稼いでいない事から起こる現象だ。勝ったら金星と言っていいし、そのまま勝ち上がって銀メダルをとってもくじ運シード運とは言われないだろう。


斯様に、名目上と実力で乖離があるのはどの世界でも同じ事だ。誰も、実際の音をきけば、Utadaビルボード69位が最高位というのが実力を表しているとは思わない(それでもラウドネスの64位に次ぐ成績なのだが)。特に、同業者のミュージシャンたちはそれをよくよくわかっている筈だ。勿論普段の生活では自分の仕事にかかりきりで他人の実力やチャート成績についてどうこうというのはないだろうが、いざUtadaを聞かせればそのように思うだろう事は予想できる。

しかし、現実のチャートは様々な要素に左右される。先程例に出した卓球の例で差が出ているのは各国のサポートの差だ。日本卓球協会は他のどの国よりツアー大会への参加に積極的で、故に日本人選手の世界ランクは高い位置にある。特に団体戦のシードを上げる為に個々の選手の世界ランクが必要なので戦略的な話なのだが、そういったバックアップなしでは日本のロンドン銀メダルはありえなかった。

ミュージシャンも、幾ら実力があってもレコード会社のサポートがなければ売れるものではない。稀にインディーズから大ヒットという例も出てくるが、やはり巨大資本の宣伝力はどうしても必要だ。

レコード会社からのバックアップを得るには様々な要素が絡んでくる。年齢や容姿、話題性。音楽と関係ないところも重要になってくる。今のHikaruに、国際的に売り出すにあたって推せるセールスポイントが見つからないのであれば、如何に素晴らしい作品を作ってきたところで暫くは国際展開はないかもしれない。もしそうなったとしても、日本のファンにとっては日本国内ツアーが手厚くなるので喜ばしい事態かもしれない。どう捉えるかは、貴方次第。