無意識日記々

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夜はおやすみ朝はおはよう

今度はニュース番組か。日テレ系「NEWS ZERO」のテーマソングにヒカルの新曲が使われるらしい。しかもスタートは「とと姉ちゃん」の初回放送と同じ日、2016年4月4日月曜日だ。もうあの口調で言うしかない。「なんて日だ!」

報道系のテーマソングは“Fight The Blues"以来だが、今度は時間帯がまるで違う。23時からの平日帯というまさに「深夜の顔」を期待されての起用である。

時代は変わった。いや、我々が歳をとったというべきか。あの宇多田ヒカルが壮年層をターゲットにしたタイアップで新曲を出すのである。8年前にはティーン・エイジャーに人気の「花より男子2」の挿入歌を歌っていたんだが。

つまり、別にこの曲は大ヒットを目論んでいる訳ではなく、寧ろ支持者たちへの「セイ・ハロー・ソング」とみるべきだろう。


恐らくではあるが、朝の連続テレビ小説の視聴者層の平均は年齢層が上がっている筈だ。そもそもテレビを見る人自体の年齢が上がっているという事実も含め。そして深夜のニュース番組である。キャスターの起用方法からこの枠はある程度若年層、20代〜30代前半あたりも狙っている気はする(今回同時に発表されたピース又吉の起用もその一環だろう)が、やはりそれより上の層が見る番組なんじゃないか。

つまり、このエイプリル・4th・ダブル・タイアップ、年寄りにテレビの帯で朝晩にアピールする戦略なのだ。夜はおやすみうたださん、朝はおはようひかるちゃん。なんだろう、長くても半年限定だが、この間まで音沙汰無しだった事を考えると夢のようではないか。

帯タイアップ2つというのは本当に強力である。ヒカルが好きか嫌いか以前に歌声が耳に残ってしまうだろう。存在感。これが今年のプロモーションのテーマな気がする。

個人的な偏光、もとい、偏向が加味されていることを承知の上で付言すると、これは、「普段から宇多田ヒカルの歌声を耳にして生活することが普通だと思ってしまう状態」を作り上げるのが究極の目的なのではないかと推察する。「宇多田ヒカルとの日常が普通である。」と刷り込むのだ。これはいやらしい。いい意味で。

勿論2曲ともいい歌である事が求められる。それなくしては宇多田中毒も何もない。その点は心配しても仕方が無い。ヒカルと音楽の女神様を信じるしかない。彼女に愛されているが故の宇多田ヒカル。あらそうするとミューズ様はレズなのかしらん。素晴らしい。まぁそれはいいとして。

同時タイアップの可能性については前回触れた(今朝情報解禁の報を知る前に書いた日記だ)が、そこでウルトラCと言ったのは、2曲を同時プロモーションするのが大変だからだ。ヒカルは両A面シングルのプロモーションは何度か経験しているが、一度しかなかった“Kiss & Cry"のパフォーマンスに満足できなかったりで、必ずしも得意という訳ではない。果たして今回はうまく行くかどうか。「アルバム制作が佳境に入ったので今回の2曲は本人プロモーション稼働できません」となるのだろうか。ただの歌手なら普通にスタジオを抜け出せばよいのだが、ヒカルはプロデューサーなので作業中は手持ち無沙汰だろうがなんだろうがスタジオに居なければならない。采配の必要がないくらい圧勝していても野球の監督はそりゃベンチにずっと居なきゃいけないよね。なのでそういう理由は十分妥当たりえる。

はてさて、ではつまり今度のヒカルは所謂「両A面シングル」を4月4日か或いは別の日にリリースしてくるのだろうか…という話からまた次回へのお楽しみ。