無意識日記々

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『人知れぬ』の『ぬ』も普通かな

パイセンの回答からは、制作現場での『毎日の人知れぬ苦労』が窺い知れて興味深い。でも言っちゃったから人知れぬじゃなくなっちゃったね。あはは。

以前のツイートでもあったように、特に作詞は、出来るだけ脳に負荷をかけてかけてかけてかけて、もう無理と解放した直後に新着想を得られるケースが多い。「あるある」である。

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質問
ナーバスになっていると感じるときにどのようなことをされてバランスを戻しますか?

ヒカルパイセンの回答
毎日少しでもいいから、目を閉じて、何も考えずに何もせずにただじっとする時間を設けるぜ。
作詞作曲に行き詰まった時もこれがかなり有効で、後でアイディアが湧くことがあるから俺としてはこれも大事な仕事だと思ってるんだが、ベッドでやってるから、端から見たらただの昼寝だぜ。

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質問
真夏の通り雨の「思い出たちがふいに私を乱暴に掴んで離さない」の歌詞が私はすごく気持ちにぐっときました。ヒカルパイセンの歌詞はいつどの様にして書いてるのですか?

ヒカルパイセンの回答
本気で作詞に取り組み始めたら、24時間、文字通り、寝てようがシャワー浴びてようが誰かと会話してようが、とにかく常に頭のどこかで作詞してるぜ。
他のことに少し気をとられてる状態がベストで、ひたすら外を歩いたり、バスに乗って窓の外を見てると捗るぜ。俺は一生懸命仕事してるんだが端から見たらただの移動中の人だぜ。

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パイセンは端からどう見られ得るかを気にしていらっしゃる。んが、そんな姿見れる立場に居る人たちは理解があるだろうから実際は気にしてない、かな?

『他のことに少し気をとられてる状態がベスト』。至言だが、敢えてこれをやろうとすると恐ろしく難しい。緊張と緩和と言ってしまえばそれまでだが、24時間集中しなきゃいけない一方、適度にそれとも距離を取らなければいけない。できるかそんなこと。バッターボックスで「今夜の晩御飯なんにしよっかな」と考えながらホームランを打つ、みたいな。交互にやるならいいんだ。バッターボックスから一旦外れてタイムをとって晩御飯のメニューを決めた後にまたバッターボックスに入るのなら。そうではなく、バッターボックスに入って、来る球を打ちながら、ベストな晩御飯のメニューを決めなくてはいけない。無理難題である。

パイセン自身が、その苦労をいちばんよく知っている。我々は拙い頭で想像するしかない。ヒカルが人知れぬ苦労をしている事は知れたが、その苦労がどんなものかは、やっぱり人知れぬままである。こうやって回答している間にも、きっと歌詞の事を考えていたんだろうな。