無意識日記々

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#とと姉ちゃん芝居クォリティはバッチリ

昨日の「とと姉ちゃん」第69回は唐沢演じる花山回と言っていい内容か。やっぱり見事な存在感だが、話のつくりとしては物足りない。相変わらず雑である。本来なら、「如何にして花山に常子の賭けに乗らせるか」が主題になるべき所を、「何の疑いもなくあっさり承諾」でほぼスルーしてしまったのはうただけない。そこがいっちゃんムズいトコやろがい。プロット自体の意図はわかるが作りが雑、というのはこれからもずっと続くのだろうか。こちらとしてはまぁ許容範囲というか気にならない程度なので、このまま行って貰っても構わないが。

しかし、芝居は皆うまいもんだ。あの大地真央の画面からはみ出しそうな大仰さも含め。スタジオで演じてる時も「その筋は無理があるだろ」と内心思っていたとしてもしっかり演じきっているのだろうな、と妄想に基づいて評価してしまいそうになる。特に常子のキャラクターが場面々々でバラバラだが、高畑充希の芝居でどうにかこうにかやりくりしている感じ。主人公だろうに、どうしてこうなった。

しかし、こうやって唐沢が登場した事で漸く、文字通り「役者が揃った」感が出てきて、いよいよここから盛り上がっていくだろう。視聴率も相変わらず結構高いようで、Webの愚痴勢はぐぬぬ感拭えないだろうが、幾ら脚本に文句をつけようが、ここはテレビだ。画面に華があり、出てくる声に活気があれば、たった15分の連続ドラマ、スイッチを消さない理由としては十分である。唐沢の言い回しにはそれだけで朝慌ただしい人たちを「なんだなんだ」と振り返らせる力がある。実に頼もしく心強い。もうこのまま主役扱いでいいんじゃないかな。


今作もアバンから主題歌の流れなので、今は唐沢から宇多田という豪華なリレーが聞ける訳だが、なるほど、コメディタッチのアバンからでも自然に入っていけるものだ。『花束を君に』には、さわりのほんの一小節だけで人を笑顔にしてしまう不思議な力がある。喜劇との相性もバッチリだ。寧ろ、私にはそっちの方が『ふるきよき朝ドラの主題歌」のイメージが強い。いや、オープニングテーマが歌になってまだ30年も経っていませんが。ともあれ、これからますます、この歌の輝きは増していくに違いない。毎日観て聴いていて、本当に幸せである。…って言われてもヒカルはどう思うかねぇ…。