無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

朝と夜とのテンションの違い(笑)

おいおい、もうロング・インタビューかよ。早ぇな。

「私の日記の駄文なんか読んでる暇があったらもう一度インタビューを読み返せ」というのが今の私の本音。読み返してまだ暇があるんだったら是非お読みくださいませですが。

正直、朝観た新しいミュージック・ビデオの事がどうでもよくなるくらいに(笑)、インタビューが、いい。クォリティーが高いとかそういうのの前に、宇多田光の「心」についてこれだけ沢山知れるのは、曲以外だと『First Love』15周年記念盤以来か。しかし、"創作"を潜り抜けてきた挙げ句の言葉はどれも重みが違う。全文一文ずつ相田みつをに清書して欲しい。

もしこの人が詩や小説を書いたらどうなるだろうと想像するだけで身震いする。一瞬の映像は千の言葉に優る、と書いたばかりだが、「ならば万の言葉を紡げばよい」と言い返したくなった。万感を伝えられる一瞬を映し出すのは難しいが、光の言葉なら紡げば可能だと意を強くした。あぁん、圧巻である。

『絶対に母の顔に泥を塗らないアルバムにしなければという責任』という名の覚悟だけでも濡れる。が、更にこれ。

『でも自分が進むべき道は誰にも教えてもらえないけれど、自分を遮るものは何もないんだという意識で、必死に前へ前へと進んだ経験から、今までにない自信を得る事ができました。』

はふー。はふーだよこれはもう。溜め息しか出ません。何か新しい光の言葉を浴びる度に悶える。知りたい事が、知りたかった事が知れる。欲しいのは、欠けていたのはこれだった。一言々々前に進む度に、こんなにも自分は光の事を知らなかったんだと嘆き落ち込み、そしつ更に知りたいと思う。思わせるその力を『魅力』と言う。言うしかない。

惜しむらくは、このインタビュー、細かい口調まできちりと再現されているかが不明な点だ。文意と共に口調と語調もまた情報の宝庫である。貴ばれるべき言葉の数々、自らの力ではとても編み出せそうもない金言の数々を、他者が運ぶというのなら、出来る事は、できるだけそのままで、ありのままに運ぶ事だ。字数制限? 読み易さ?? 確かにポピュラリティの為には必要だから、今回は別にいい。というか、完全版のファイルを寄越せ。録音物を引き渡せ。強引にそう言いたくなるくらい、光の言葉に飢えている。飢えていたんだ。荒野のおおかみのように。

その光の言葉の結晶の集合体がアルバム『Fantome』かと思うと、恐怖の余り逃げ出したくなる。逃げ出して避難する先もまた『Fantome』なのだろうし、思い直してまた影を追う先にあるのも『Fantome』だ。幻。気配。いいタイトルじゃないか。新しい言葉の宇宙へ、ようこそ。