無意識日記々

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The road to hell is paved with

今ドイツはデュッセルドルフで卓球の世界選手権個人戦が開催されている。過去4回、日本で開催された世界選手権を観戦しているが、やはり大会の規模は別格だ。五輪が選抜された精鋭の大会だとすれば、世界選手権は本当に世界中のありとあらゆる国からの選手が集まるので"インスタントコスモポリス"という雰囲気だ。即席国際都市、だぁね。

選手が勝ち上がって絞られてくれば状況はもう五輪やワールドカップ(こちらは各大陸代表とランキング上位者のみ出場)と変わらない。なので、世界選手権ならではの醍醐味は寧ろ大会序盤にこそある。こんな国でもスポーツしてるんだねぇ、とか向こうからしたら大変失礼な感想も持ってしまう。しかし、そうやって他の国を認知するところからまず話は始まる。

これだけ大規模な大会だと、当然というか何というか、テロリズムとも無縁ではいられない。一昨年の世界ジュニア選手権では、会場がフランスだった事もあり日本は選手団の派遣を見送った。実質的には若手が成長する機会を潰しただけだが、だからといって強行出場を選択しない事を責められたものではない。そもそもは、テロリズムが起こらなければいいねだから。

大会会場をグルッと回ると、平和だなぁと感じる。世界選手権なので皆勝ちに来ている訳で、和気藹々としてる訳でもないしお互い仲がよい訳でもないんだろうが、結局やる事は台を挟んで球を打ち合う事だけだ。何の生産性もない意地の張り合い。それが、やっぱり、平和なんだなと。

やる事がある。それだけで全然違う。必要なのは、肝心なのはやりとりを執り行う手段の在り方であって、個々の感情がどのように渦巻いていても関係がない。逆に、善意だ正義だといって硬直した方法論にこだわるとろくな事がない。いや、特に特定の誰かや何かを思い浮かべている訳ではありませんが。

「地獄への道は善意で敷き詰められている」。これを"好きな言葉"として取り上げるのは気が進まないが、真理を大きく言い当てている。自分のした事が何を結果としてもたらすか、やる前に出来るだけ想像し、やった後もどうなったかよくみておく。とても何気ない事だが、それを繰り返し続けるしかない。この世界と仲良くする基本の方法論である。