無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

紙吹雪を片付けて貰いながら

今回のMステは収録ということで一度NGを出した話をしていた。曲の終盤で紙吹雪が舞う演出があったのでやり直しの為にスタッフが一度回収する必要があった訳だがその時ヒカルは小芝居で「面倒臭そうに片付ける人」を演じた。しかし周囲の「そんなことないよ」の空気で軌道修正する事になった。

何気ないどころか全く以てどうでもいい場面だが、これを見てあたしゃ「嗚呼、時代が変わったんだなぁ」と思ったのだ。一昔前、20〜30年前のテレビなら最初の対応でよかったのだ。現場の仕事の空気に合っていた。今はきっと違うんだな。「クォリティの高いテイクを取る為にリテイクは必要なこと」という意識が行き渡っていて、その為に紙吹雪を回収するなんて行程は当たり前に普段からやっているのだろう。そのプロ意識を蔑ろにされかけたから「そんなことないよ」の空気が予想以上にシリアスだった。でヒカルは「あら」と咄嗟に対応した。普段余りテレビの現場で仕事をしていないしスタッフによっても違うから思わず昔ながらの対応をしてしまったんだろうな。

プロ意識とかプロフェッショナリズムとかいう言葉はこの20年で浸透した言葉である。だからNHKも「仕事の流儀」なんて番組を近年になってから手掛けてそれにヒカルも出た。80年代のテレビ業界なんて…いや実際に見た訳じゃないから真相はわからないが、もっとテキトーだった気がする。

お陰で今の若い子達の方が熱心で仕事が出来るのだが今の方が明らかに不景気でお給料もお安い。それがなんだと言われたら特に何もないのだけれど、ヒカルもきっと似たようなことをあの一瞬で感じ取ったのではないかなと勝手に空想している次第です。