無意識日記々

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アンニュイギリギリ

伊藤美誠のセクシーさは極限の緊張感の中で集中力とリラックスを両立するバランス感覚にある、という話だったな。

Hikkiが極限の緊張感に包まれるのはやはりライブコンサートの場面だろう。緊張といっても今は流石にガチガチに固まるなんてことはない。かといって、リラックスしてるかというとそこがそうでもないんじゃないかなぁと。

極限まで追い詰められた時の伊藤は不敵にも笑うのだ。まるでその場を支配しているのは自分であるとでも言いたげに。絶体絶命の窮地に追い込まれてもリラックスしている。それがトップパフォーマンスを生む。一言でいえば自信、である。

アレサ・フランクリンのライブを観たときヒカルは「自信が大事だ」とコメントを残した。『Laughter in the Dark Tour 2018』をみると、随分と自信をつけたようにも思う。が、まだ足りない。

出来れば舞台の上で自分の歌唱を感動しながら聴いているようなところまでいってほしい。プロデューサーになって、まるでガラスの向こうのブースで歌を録っている時のように自分の歌を客観的にみて「うわ自分今スゲー歌歌ってるなぁ」と素で感心するところまでいければ、更にいいパフォーマンスが出来るのではないかなと。

その意味において、舞台の上のヒカルはだらしなさが足りない。コート上の伊藤美誠はまるで部屋着でも着ているのかと言いたくなるくらいだらしない力の抜け方をしていてアンニュイギリギリのところまで力が抜けている。そこが堪らなくセクシーなんだけどヒカルはまだまだ舞台の上で力んで肩に力が入っている。それはそれでこっちもテンションが上がるんだがそこからふわっと力を抜いた時のセクシーさを想像してみ? …ライブ・パフォーマーとしての宇多田ヒカルはあれだけの歌唱を披露しておいて今尚発展途上なのである。全く以て末恐ろしい子だよ。もう36だけどな。またまだ先はあるんだよ。