無意識日記々

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他の14曲についても少々。

たった15秒はされど15秒で、これだけでも色々考えさせられる。それはヒカルのに限ったことでは無い。

一曲目に抜擢されたヨルシカはユニバーサルからの期待の大きさを感じさせる。彼女らをプロモーションしたいがためのトリビュート盤なのかと勘繰りたくなる位に。パッと聴きその期待に応えるだけの力量はあるようだ。

槇原敬之は選曲からして鉄板。陽水の大衆的な側面を臆面なくデフォルメする姿はやっぱり"traveling"をカバーした人だ。

King Gnuは選曲的に重責かと思ったがなんのなんの、なかなかに健闘してそうな雰囲気である。元々この曲を好きなメンバーかスタッフがいたかもしれない。いい方に予想が外れそうである。

椎名林檎は半分安全地帯の曲だけに難しかったろうがいつものやり方で自身のイメージ保持に務めた感。意図は達成されているだろう。

ウルフルズ田島貴男福山雅治もまた自身の持ち味をストレートに出している。特に福山はこう歌って欲しいというまさにそのままをパフォーマンスしている予感。好評を博すのではないか。

細野晴臣はセルフカバー。大胆にも慎重にもなれるヤツだが、そんなに力んでアップデートした感じはしない。元々の曲自体がよいので自由に遊んでも大丈夫ということか。

iriやSIX LOUNGEは、若いからだろうか、井上陽水との距離のとり方が独特だ。時代背景と結びついた楽曲は最早歴史の教科書の一部としてクラシック感覚で取り組んだのかな。ここらへんは続きを聴いてみないとわからない。

斉藤和義はこの声から逃れられない以上他にやりようがないだろう。ディレクターの求めに素直に応じたテイクになったか。

オルケスタ・デ・ラ・ルスは選曲の、曲名の時点で勝負ありだよね。その発想に辿り着けさえすれば大ベテラン、あとは作業するだけだったろう。

ACIDMANは、どうやらこちらの期待に応えてくれそうだ。アッパーなパートがあるかこのままダウナーで押し切るか、どちらでも成功しそうなのがこのバンドのよいところ。

KREVAはラストの担当ということでこの選曲だろう。何か貧乏クジを引かされた気がしなくもないが、それがキャラクターに合っているのだからとやかく言う必要もないかな。

こうしてみるとなかなかに楽しそうなアルバムだね。でもやっぱりヒカルが軸になっているのは間違いないかな。ファンの贔屓目抜きにしてもね。