無意識日記々

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二人の井上陽水が掛けてくる重圧

井上陽水へのトリビュート・アルバム、次に動きがあるとすれば曲目発表になるがこの御時世、特定のテイクを選んでリーダー・トラックとして配信する事になるわな。

ヒカルのテイクがリーダー・トラックに選ばれる確率もかなりある。知名度は申し分ないし、自身へのトリビュート・アルバムのリーダー・トラックが井上陽水だったのだから"返答"という形式・謳い文句は非常に魅力的だ。

とはいえ一筋縄ではいかないのがトリビュート・アルバムというもので。今回の企画に関してはわからないが、『宇多田ヒカルのうた』の際に沖田さんに伺った所ディレクターとしての役割は選曲が重複しないようにオファーを調整するくらいで、曲が決まってしまえばその後は基本的にアーティストに丸投げらしい。トラックが上がってくるのを待つのみだと。

仮に今回の井上陽水トリビュートも似たような制作手順であるのならば、各自の上げてきたトラックの新奇性によっては思わぬ人選でリーダー・トラックが決まるかもしれない。栄誉といえば栄誉だが責任重大でもあろう。

ファンとしては一刻も早く新しいトラックを聴きたい訳でヒカルの歌がリーダー・トラックになることを願ってやまない訳だがそこはやはり『宇多田ヒカルのうた』アルバムの『SAKURAドロップス』が立ちはだかる。「井上陽水はここまで新奇なトラックを作ったのに宇多田ヒカルのアンサーはその程度か」とか思われたら悔しいったらありゃしない。責任重大に加えてプレッシャー甚大なのである。

そこで期待に応えてくれるのが我らがヒカルなのだが、もしかしたら今普段感じたことのないそういう類のプレッシャーと戦っているというのなら暫くの音沙汰無しも納得がいく。これはリスナーとの勝負なだけでなく井上陽水との勝負でもあるのだ。しかも、「『SAKURAドロップス』をああカバーした井上陽水」と「ヒカルがこれから披露しようとしている歌を作って歌った井上陽水」の両方との勝負になるのだからそのプレッシャーたるや想像を絶する。これも総て『SAKURAドロップス』をオファーした沖田さんが悪い。あぁ、彼が悪い。(酷いとばっちりである)

はてさて、ヒカルはこの二重のプレッシャーにどう対処したのだろうか。リーダー・トラックが発表されるのはもう少し先だろうから手薬煉引いて待つことと致しましょうぞ。