パイセンの回答第2弾まだかなー。(勿論棒読み)
昔の問答にこんなのがあった。
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はなさんさんの質問:アーティストとして自分が作りたい曲を作りたいですか?みんなに共感されたい曲を作りたいですか?
ヒカルパイセンの回答:それを両立させるのがプロなんじゃねーかな。
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その一方でこんな問答も。
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PKMN Trainer Jeremyさんの質問:How often do you listen to your own music?
ヒカルパイセンの回答:Once it's done, basically, never.
(どれくらい自分自身の音楽を聴きますか?/ひとたび完成すれば、基本的には、二度と聴かないです。)
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完成したら二度と聴かないがそれでも「自分が作りたい曲」というのは何なのか、ここが味噌だわな。
つまり、ヒカルにとって作曲はまさに作曲が目的であり鑑賞する為ではないということだ。ここを見失うとちょっと誤解する。いや、私だって理解している訳では無いのだが。
ちょっと話を逸らす。メタラーには「不遇の時代」というのが何度も訪れていて、例えば70年代後半とか90年代前半とかはハード・ロック/ヘヴィメタル/プログレッシブ・ロックなどのグループはメジャーから悉く契約を切られていた。つまり、プロで活動できなかったのだ。もしプロで活動したいのなら「自分のやりたい音楽」ではなく「その時流行っている音楽」を手掛ける必要があった。忸怩たる思いだったろう。実力など関係ない。銀河系最強のメタルバンドですら「パンクをやるなら契約してやる」と言われたくらいなのだから。まぁそれは断ったんだけども。
そういったジャンルに親しい人間からするとしれっと「両立するのがプロ」と言われると、ちょっと愕然とするのよ。どれだけ才能があるのかと。今自分の頭には「あのメタルシンガーも時流が味方していたら自殺なんかしなかったかもな」みたいなことが浮かんでいるのだが、これ、夢みたいな話なのです。プロだからとかそんなレベルじゃない。神様の一言。
で、そんな神がかった力で作り上げたものを「二度と聴かない」と言う訳ですよヒカルさんは。うむ、ほんとここはしっかり踏まえないと誤解を生むよね。まぁこんな話をし始めないのがいちばんなんだけどね──それは言ったらおしまいか。で、そこらへんの「常識では一切考えられないことをやってのける天才ぶり」を踏まえた上で「許され素」の話をしなくちゃならんのだ。嗚呼、回り道だよ人生は。それが最短経路であってもね。